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空を飛ぶ船【現代】【空想】
薄ぼんやりした月明かりが
レースのカーテン越しに
部屋の中の壁を照らしてる
白い壁紙を淡く染めて
ぼくらは一度きりの夢を見てる
帆をかけた船で空を飛んで
どこまでだって行けるんだ
そうして
空を越えて
宇宙まで出たら
大きなシャボン玉作って
頭に被らなきゃね
でないと息ができないよ
ぷかり 無重力
ふわり 歩けない道
泳ぎの練習しておかなきゃ
プールじゃだめだ
海まで行こう
果てが分からないくらいに
広いところに行って
宇宙での暮らしに生かすんだ
ああ
早く見つけたいな
空を飛ぶ船は
今ごろどこの空の上




