831/963
浮かんでいたい【現代】【日常】【のんびり】
浮いていたいのです
ぷかぷか
ぷかぷか
漂って
波間の揺らぎに
身を任せ
夏の陽射しに
身を焦がし
やがてどこかへ
打ちあげられるまで
何もせずに
浮かんでいたいのです
けれども
知っています
実は
ずっと浮かんでいるのも
割と体力を使うのだということを
それでも浮いていたいです
たとえば海の中で
背中に魚たちを感じながら
潮の流れに乗ってみる
沖に出てしまうとか
危ないとかも
そういうの何も考えずに
どこまでも
漂っていきたいのです
逃避じゃないから
戻ってきますよ
ただ
ふとした瞬間に
憧れが
わきたつだけ




