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睡眠の催促
お部屋は既に消灯済です
お布団の中に入って
本当なら後は眠るばかりの刻限
スマホは煌々と光って
今が盛りと操作に余念がない
「まだ寝ないの?」
うん
もうちょっと
「明日起きれないわよ」
寝なさい寝なさい
睡眠の催促
せめてキリの良いところまで……
ああっ
時間って残酷だね
どうして一日は三十時間ないんだろう
でもね
本当に一日が三十時間になったら
多分夜も二、三時間増えると思うんだ
そうすると寝なきゃいけない時間も
相対的に増えて……
ああっ
時間って!
もうすぐ
おやすみなさい




