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詩集・日ごとにひとひら  作者: 夜朝


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堕ちたのだろうか

ころり転がる


光の雫


なんて綺麗なんだろうって


それどころじゃないのに


見惚れてしまった


ごくごく平凡で


一般的な面立ちのあなたから


何故こうも美しい涙が


転がり落ちてきたのかと


失礼極まりない思考が


ぐるぐると渦巻いて


すぐには行動に移せなかった


そっと差し出すハンカチは


普段ならそつなくこなす


当たり障りのない所作だ


それなのに今回ばかりは挙動不審


自分ときたら


慌てふためき


ど ど どうぞこれを


どもって差し出すその手は


わずかばかり震えてた


堕ちたのだろうか


この自分が


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