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詩集・日ごとにひとひら  作者: 夜朝


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天女の羽衣

天女の羽衣って


どんな手ざわりなんだろう


絹みたいにつるすべなめらか?


綿みたいにふんわりふわふわ?


雲みたいに軽くて


つかみどころのないものかも


しれないね


羽衣を手に入れた男は


どうしても天女が欲しかった


愛されていないことを知りながら


彼女を手放すのが嫌で


再三の懇願を振り切って


羽衣を天女に返さなかった


頼む


頼むよ


お願いだからここにいて


天に帰ってしまわないで


お前だけ


お前のことだけ愛しているから


俺のそばから去らないでくれよ


どうしても帰りたかった天女は


ある日


隠されていた羽衣を見つけて


天へ戻っていった


もしもあなたが


天の国でも暮らしていければ


そうしたら


別れる必要はなかったかもしれない


でも


それが無理ならば


遅かれ早かれ


別れは訪れたのよと


天に昇りながら


彼女は


ぽつり呟いた


天女の羽衣って


どんな手ざわりなんだろうね


触れたら最後


手に入れずにはいられない


欲望の衣だ


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