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詩集・日ごとにひとひら  作者: 夜朝


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異世界へ

自分は絶対に


異世界になんて行ったりしない


何度も何度も


居場所をリセットしてきた自分が


たどり着いた結論


それは


自分が変わらなきゃ


場所だけ変えても


結局は何も変わらないんだってこと


だから


自分の中に


嫌いなところは多々あるけれど


ひとつひとつ打ち消して


ひとつひとつ解決して


好きな自分に少しずつ変わっていく


だから


うちの家のお勝手の戸が


急に異世界に繋がったとしても


くぐったりはしないんだ


そう決めて


見ないことにしていたのに──


「なぜ……」



自分の目の前には


短い角と牙を生やした鬼っ子が


きゃっきゃっと追いかけっこしてる


その横では


淡い緑色の肌をした妙齢の女性が


牛乳の入ったグラスを傾けている


異界戸を見れば


今まさに


こちら側へやってこようとしている


小さいドラゴンの姿


自分は頑張って声を張り上げる


「古い家なんだから暴れないで!


 冷蔵庫から物を出す時は

 代わりを補充して!


 ちょっとやそっと小さくなっても

 無理なサイズなんだから

 戸を壊さないでよ!」


自己主張なんてとんとできない


引っ込み思案な自分だった


ある日を境にやってくるようになった


珍客たちに対して


あれこれと意見できるようになったのは


自分からしてみれば


大きな変化であり


また前進でもある


今度の連休は


一度行ってみようか──


見知らぬ世界へ


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