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夜は出たくない
帰る時に
すりガラスの窓越しに
青空が見えると
うれしいのと
安心するのと
半々な気持ちになる
暑さは堪えるけれど
暗がりの外を
ひとりで歩くのは
苦手だから
何故って
虫が怖いんだ
うわあ こっち来んな
それならまだ
分かってもらえると思う
うわあ こっち見んな
分かっていただきたい
もはや
こっちに向きを変えられるのさえ
嫌
だから
まだ虫が活発に動かない
明るいうちに帰りたいのです
もしくは
夜に出歩くなら
連れがいてほしい
あぐれっしぶなやつから守ってくれる
頼もしい連れがね




