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宝石箱
真っ黒と言うと
腹黒いとか
憎悪とかを思い出すけれど
もちろんそれだけじゃない
全てを飲み込んで癒す闇
光を際立たせる塊の影
例えば
宝石箱に貼ってある
黒いベルベット
あれは星屑の宝石を煌めかせる
人の手がかかげた小宇宙なんだ
真昼間
直射日光の当たる窓辺で
蓋を開けると
七色の光の粒が
ちらちらと輝いて
黒い背景に映える
燃えるような赤
弾ける金色
冴え冴えとした青に
優しい緑
神秘的な紫まで
お日さまが傾くまででも
見ていたい
きらきらの世界
そっと蓋をして
閉じ込めた




