第11話 宿屋での出来事と夜
正文とリアは今、宿屋に来ていた。
宿屋の中に入ると、カウンターの奥の男が声をかけてくる。
「いらっしゃい。泊まりなら大銀貨1枚と銅貨3枚、飯だけなら銀貨5枚だ。」
「泊まりで、2部屋たの「2人一部屋で。」おい?」
正文が大銀貨5枚をカウンターに置き、2部屋頼もうとしたら隣からリアが口を挟んで2人一部屋と言い出した。正文は確かにリアとはパートナーになったがそれでもまだ出会って1日もたっていないのだ。一緒の部屋で寝るなど早すぎると思っていた。
「パートナーになったのならお互いの事をよく知るべき。」
「一緒の部屋で寝ると相手の何を知れるんですかねぇ。」
「マサの寝顔とかそれから寝息、あとは、マサの弱い所とか(意味深)」
「うおぉい!?最後の、それ寝る(意味深)だよね明らかに!?ダメだよそれ全然寝れないよ!」
リアの発言に正文がツッコミを入れていると、周りから嫉妬、殺意のこもった視線が正文に殺到する。そこでカウンターの奥の男から鍵を手渡される、、、一つだけ。
「あまりうるさくするなよ。他の客もいるからな。」
男は全て悟ったかのような顔をしていた。正文は咄嗟に言い返そうとしたが無駄だと分かりリアと共に二階へと上がっていくのだった、、、
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「なぁ、何もベットまで一緒にしなくてもいいと思うんだが、、、」
「嫌、だった?」
リアが悲しそうな目でこちらを見上げてくる。
「とんでもない!!逆にとてつもなく嬉しいです!!」
「フフッ、ありがとう」
「おうふ、、、」
今、正文とリアは一つのベットに二人くっついて寝ている状態だった。それはもう、リアの柔らかい所が正文の肌に当たっていて正文は抑えるのが既に限界だった、ナニとは言わないがリアに胸が無くて良かったと心から思った正文だった。
「マサ、何か失礼な事考えてない?」
「い、いや別に何も考えていないですよ?」
リアの勘の良さに冷や汗を流す正文だった。
「そういえばマサは何で私を助けてくれたの?」
リアが問いかけてくる。
「ん?理由なんているか?目の前で美少女が襲われてたなら助けるのが男ってやつだろう?」
この台詞を渋いおっさんが言ったのならそれはかっこよかっただろう、しかし正文はまだ高校生、説得力皆無である。
「もしかしたら自分が殺されるかも知れなかったのに?」
「かも知れないな、だけど俺は今こうして生きている、それに最高にかわいいパートナーと出会えた。なら俺の行動は少なくとも間違いではなかったて事だろ?」
正文の言葉にリアは驚いた様に目を見開いて、、笑った。
「フフッ、マサって不思議。」
「そうか?」
「うん、でも多分そこがマサの良い所だと思う。マサ、私を助けてくれてありがとう」
リアはそう言うと正文の唇に自分の唇をそっと、重ねた。
「フフッ、おやすみなさい。マサ、愛してる。」
正文は現状が理解出来ないのかフリーズしたままである。
「、、、、、、はい?」
正文が現状を理解したのはそれから3分後の事だった、、、




