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その仮面が砕けるまで  作者: 癸社
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とりあえず趣味全開で。

初めてだから多少の粗は許して


夕暮れの公園でブランコに座って報告をする。


「咲ちゃん私友達できたよ!」


一瞬だけ。その言葉に反応したのか、繋いでいた手が強く握られた。


「…そっか」


彼女にしては珍しく浮かない顔をして無機質な声色の返事が戻って来た。

心なしか他人事のような態度だった。

それはこれまで親身になって相談に乗ってくれた彼女からは想像できないものだ。


「咲ちゃん大丈夫?体調でも悪いの?」


少し心配になって尋ねる。


「うぁ!?あ、あぁ、良かったね雪おめでとう!」


びくり。慌てた様子で賛辞の言葉。

…この感じはまたいつもの考え事だろうか。それとも悩み事?

どこか陰りのある笑顔につっかえたものを感じて私は首を傾げた。

(わからないな…)

そもそも咲ちゃんはあまり自分の事を語らないのだ。語りたがらないというべきか。そこに恐れを抱いているようだった。


「本当に大丈夫?私咲ちゃんが心配だよ。何か悩みがあるなら話してくれてもいいんだよ。私たちはーー」


ピシリ。と、彼女の頭につけているお面が小さくひび割れた音がした。


「ッーー!」

「雪わたし今日は用事思い出したからもう帰るね!」


「え…」


繋いでいた手が振り払われ、手の平に感じていた温もりだけが残った。

ふと彼女との間に一抹の不安を覚えて、だから自然と口に出していた。


「また明日!約束だからね!!」


遠ざかっていく咲ちゃんは振り返らなかった。

そして、その姿が見えなくなる頃には手の平に残った温もりは消えていた。






続きはそのうち書くはず?

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