表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。

友人が中二病を発症したみたいなんだが見なかった振りをしようと思う。

作者: ふいな
掲載日:2016/02/29

俺、小野虎太朗(おのこたろう)はピチピチの男子高校2年生。


得意科目は数学、苦手科目は国語。あと英語も。


完全な理数系だ。



早く帰って寝たいので部活には入っていない。



委員会は図書。なぜならカウンターのなかで寝れるからだ。






そんな堕落した俺には完璧な友人がいる。



彼は頭が良い。

わからない問題を持っていってもパッと見で、すぐ俺の理解できない箇所を把握するのだ。

嫌がらずにだ、たとえテスト前日で、先生が捕まらないからと寮の自室に突撃をかましても!



「俺は便利屋じゃないんだが。」



ありがとう、心のともよ!



お詫びに真心こめて、工場のおじさん方が作った優しさ一杯の手作りクッキーを贈呈した。



「そんな現実ちっとも優しくねぇ……。」



不評だった。





スポーツもできる。


この間なんて生でダンクシュートを見てしまった。


バスケットコート脇から黄土色の悲鳴が聞こえて盛り上がりもマックスだった。



「何でもできるからな俺は。」



ちょっと引いて、俺のボルテージは下がった。



「……てめぇ。」



低い声に少しびびった。





極めつけに顔も整っておるのだ。天は二物も三物もお与えおるのか!


さすがに去年のバレンタインデーに大勢の生徒に追いかけられてるのを見たときは同情したが。



わー、がんばれー。ふぁいとー、いっぱーつ。




季節イベントは乗るべし、と、俺も10円チョコを配り歩いた結果、より豪華なチョコに変身した。やったね。





そして野生の友人が現れた!友人の攻撃両頬つねり!



「こた、てめえ……裏切りやがってぇ。」



いててて。

あんな大勢に追いかけられてるのを見ると、他人の振り一択しかないわ。ごめんねー。



「しかも10円チョコってどんだけコスト削減してんだ!」



義理チョコ代表ちゃんは有能ですから。うひゃひゃ。







そして今年見事2年で友人は生徒会長に当選した。



当時はすごい騒ぎだ。いろんな生徒が群がった。空気を読んで俺も群がった。


隙を見て、彼の頭にお菓子の箱を当ててやった。


周りの生徒たちの目がぎらっと光ったのには肝が冷えたが、不思議そうな顔をしてやり過ごした。



「おい、食べ物を粗末に扱うな。つーか痛かっただろうが。」



ふっ、全力で投げつけたからな。いたっ。



彼にはバレて頭を叩かれてしまった。ゆるすまじ。








そんな彼だが最近の言動が可笑しい。







最初は俺が日直で帰りが遅くなった日だった。


その日は宿題が多く出て、寝るのが遅くなると憂鬱だった。


風が強く廊下にまですきま風が通り、黒色の毛玉が幾つも転がっていく。


とろとろ歩く俺の髪が鳥の巣になった頃、もう少しで昇降口というところで彼が立っていたのだ。


廊下の真ん中で「ま、まさか奴らか!?」と驚愕の表情で言ってるところを見かけたが、彼の目線は壁だ。



あとで確認したが、先月全校舎の塗り替え工事したばかりのまっさらな壁でしかないようだった。




生徒会が忙しくて疲れているのだろう。



何度も頷きながら別の廊下を使うことにした。




またある時は移動教室で5分しかない休み時間に悪態をついているときだった。


がやがや騒ぐ渡り廊下から中庭を見下ろすと、刃物で切ったような跡と焦げているような跡のやけにボロボロな制服で「俺は…!奴等に屈しない、絶対に!」と言ってるところを見かけたが彼の目線はきゅーとな目のカエル一直線だ。



俺の視力の良さに初めて後悔した日だ。




その制服で次の授業どうするのだ。


まさかカエルにやられたのだろうか、怖いなカエル。




周りを見回して誰の気配も感じないことを確認……うん。見なかったことにしよう。


ポケットからイヤホンを装着し、目線は携帯電話へ。




見ざる、聞かざる、言わざる。



何て素敵な言葉だろう。今まさにその言葉に俺は救われている。故人の教えは偉大だ。



中二病……。それは恐ろしい病だ。


幻覚が見えてしまい、自分の存在がわからなくなってしまう。彼ほど出来た人間までも襲われるなんて……!



大丈夫だ。俺が見なかったことにすれば……。


何も見てないしきこえないからっ。






まじでどうしちゃったんだよ友人!!








実は友人は妖怪蔓延るファンタジー学園の主人公。よく妖怪を倒している。

そんなこと知らない虎太朗は生暖かい目で見守る。たまに痛々しすぎて目をそらす。

友人は最近琥太朗がよく差し入れをしてくるので、珍しすぎていつか毒牙入ってくるのではと疑っている。もしくは宿題をたかりにか…。

人生色々あるけど良いこともあるって現実に戻ってきてねと言われたときはまさかバレたのではと焦ったが、気づかねぇなあいつは。ありえねえ。となった。

なんか琥太郎が勘違いしてる気がしてる。

まあ、頑張れ友人!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
高校2年生の小野琥太郎。所属は活字中毒にはたまらない図書委員。身長は165だったか168だったかそこらへん。高校2年の平均身長よりは低いかなってところだとは覚えてる。忘れてる訳じゃないよ。きっと。そんな事なかれ主義と友人に言われる琥太郎君。今、気になっていることは…いや、琥太郎君自称真剣に悩んでいる事は、最近友人の言動がおかしいことだ。変なときの彼を見ると琥太郎君はなんだかもやもやして、目線を反らしてしまう。別に自分は気にしていないし何も見ていないと暗示をかけるのだ。 琥太郎君の高校生活の日常は少し変わっていく…?
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ