13話
キリストの墓は新郷村にある場所です。やりすぎ都市伝説でも紹介された地元では有名な場所。
だから、私たちは集まりました。
「思っていたより、ちゃんとした場所だね」
外をぐるっと一回りしてから、資料館に入る。
中に入ると、パネル展示や昔の人の生活を再現した道具や写真が並ぶ。
その中にこの地域に伝わる盆踊り『ナニャドヤラ』がありました。
日本語のようには聞こえないナニャドヤラ。ヘブライ語としては意味があるように思える歌詞。そしてそこに伝わるキリスト伝説。
都市伝説では有名な話です。
さらに資料館を周っていると、有名な文書の一文がありました。竹内文書という文書の一文が。その中に妙に違和感のある文字が並んでいました。
『八戸にきたキリストは八戸太郎大天空と名乗った』
どこかで聞いたことのある名前のように感じました。でも思い出せない。
「じゃあ、そろそろ次行こっか」
その言葉で、私たちは次の目的地である十和田湖にある十和田神社に向かうことになりました。
「やっぱりいいよね、この雰囲気」
みんなも何度か来ているみたいでした。私も何度も来たことがあります。
十和田湖のほとりを歩き、神社に向かう。
参拝を終えて、境内にある案内板を眺めました。十和田湖にまつわる伝説の話です。
八太郎の伝説です。
私は思い出しました。キリストの墓で見た八戸太郎大天空の名前をどこかで見た記憶がある。
十和田湖で見た八太郎の伝説と近い名前だったことを思い出しました。
八太郎の伝説はこういう話です。
昔、旅のお方との間に生まれた八太郎という者がいた。
十和田湖で南祖坊という人物と出会い、勝負に負けて、八郎潟や田沢湖に行き、辰子という女性と出会い、再び十和田湖に戻り、南祖坊と再び勝負し、勝つことができた。
その人は三湖伝説の伝説の人物とも知られ、まんが日本昔ばなしにも出てくる人物です。
竹内文書にはキリストとされる八戸太郎大天空が八太郎だという話もありますが、八太郎の話を調べると、本人とは思えない。
この話は八太郎の生まれたころの話から始まるから。
だから、こう考えることができる。旅のお方との間に生まれた八太郎。旅のお方がキリストだった可能性はある。
もしこの八太郎が八戸太郎大天空の息子だとしたら……
日本の昔ばなしに出てくる人物が実はキリストの息子だったら……
そう考察することできてしまう。そんな謎に胸が熱く踊る。
そして、次の考察をしてしまう。キリストの息子と同じ実力を持つ、南祖坊とは誰だったのか。
その謎を紐解くものは新郷村にあるキリストの墓の資料館にありました。
『景行天皇11年にキリストは亡くなった』
普通の人は景行天皇と言われても、どんな天皇なのかまでは知らない。でも、こう言われるとわかるはずです。
この人物はヤマトタケルの父親に当たる人物です。
ヤマトタケルは蝦夷の討伐の命を受けて、東征で北日本に来たという話がある。青森県まで来た記録はないが、なぜか期待してしまう。
十和田湖に伝わる伝説はキリストの息子とヤマトタケルが戦った話なのではないのかと。
そんな話を都市伝説好きな仲間たちと話し、この日は解散することになりました。
そして、この日の夜。
親しい友人でもある彼女が写真を撮りました。
月の太陽曼荼羅の写真を。




