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私の白い結婚  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中


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二度目の

 王都の中心部から少し離れた場所。


 そうはいっても滞在しているホテルから馬車で1時間程だ。

 とても遠いわけではなかったので、教会には……沢山の友人が訪れてくれている。


「まさかもう一度若奥様を結婚式でエスコートできるなんて……!」


 明るいグレーのフロックコートを着たベルナードは、感無量になっている。

 領地での結婚式では男泣きをこらえていたのに、まさかの二度目で泣きそうになるなんて!


「ベルナード、これは人生最大のミッションですよ。泣いている場合ではないです。お願いします」


 私の声掛けにベルナードは、奥歯に力を入れる。


 義母に贈られたウェディングドレス。

 もう一度袖を通すことになるとは思わない。

 でもきちんと手入れしていたので、今日も問題なく着ることが出来ている。


 胸元を飾るリバーレース。ウエストを飾るサッシュリボン。そしてスカートのカットワークレース。どれも完璧な状態だ。


「では新婦入場です」


 黒のスーツ姿の教会関係者の合図に、扉が開く。

 こぢんまりとした教会の中は満席!

 そして祭壇にはライルと牧師が待ってくれている!


 ◇


 ライルとの二度目の結婚式。


 彼は純白の団長専用の隊服姿だ。

 しかも私が贈った刺繍入りのマントを着用してくれている!

 腰には帯剣しており、白のロングブーツといい、本当にハンサム!


 何よりも一度目の結婚式と違うのは……。

 その髪の色!


 男性は女性と違い、髪が短いので、ほぼその髪はプラチナブロンドではなく、アイスシルバーに戻っている。毛先だけが少しプラチナブロンドで、もう全体は碧みを帯びたシルバー。素敵なバラ窓からは、冬晴れの青い空が見えている。そこから降り注ぐ陽光に、ライルのアイスシルバーの髪がキラキラと輝いていた。


「アイリ。やっぱり君は女神のようだ。自分の所へ舞い降りてきた女神。一生離さない」


 いきなりのライルの甘々な言葉に、牧師もビックリ!

 でもしゅへの宣誓が始まり、そして誓いのキス。


 領地での誓いのキスはやり過ぎてしまったが、今回はちゃんとライルも心得ていた。


 完璧なバードキスで、参列している私の友は微笑んでいる。

 指輪の交換もスムーズで、新郎新婦の宣誓も問題なし。

 練習を含めると、三度目の宣誓の証人となる義母とベルナードは、今回も感動してくれている。


 そう、義母はこの日に備え、年が明けるとすぐ領地を出発。

 二度目の結婚式にも参加してくれていた。

 そんな移動ができるぐらい、義母は元気になっていたのだ!


「二人の新しい門出を皆で祝いましょう!」


 牧師の言葉と共に鐘の音。


 参列者はそのまま外へ移動し、ライルにエスコートされた私も、その後へ続く。

 教会を出ると、そこで薔薇の花びらによるフラワーシャワーだ。


 領地での結婚式では、フラワーシャワーがなかったので、これぞ二度目の醍醐味。さらに今回、参列者は多くが令嬢とマダム。領地から来ている騎士達は、警備やスタッフとして頑張ってくれている。そうなるとリクエストされるのが……。


 ブーケトス!


 ということでこれまた二度目の結婚式ならではということで、ブーケトスを行ったところ。


 どうやら私は“投げる”が下手くそなようだ。

 数名の令嬢の頭上を転がったブーケは、私の移動のため待機していたフィオナがキャッチすることになった。これにはみんなビックリだが、お祝いの場なのだ。皆、気持ち良く「次はフィオナさんがお幸せに!」と優しい言葉をかけてくれた。


「今日は馬車で一時間というこの場所まで、わざわざ足を運んでいただき、ありがとうございます。そちらのレストランでブッフェ形式でお料理や飲み物を用意しているので、良かったらお楽しみください」


 ライルの声掛けに皆、移動を開始。


 間もなくお昼というタイミングでお肉を焼くいい香りが漂う。


「牛や豚を食べるのは久しぶりね。領地では鹿肉やイノシシ肉が多いから」


 義母が牛肉のステーキを元気に食べていると、私の友人の令嬢は「まあ、鹿肉やイノシシ肉! 王都では牛や豚ばかりなので、羨ましいですわ」と反応し、日常的に狩りができる地方領に感動する。すると義母は「でもオペラや演劇はやはり王都が一番よねぇ」と言うと「では今度観劇しましょう!」と盛り上がる。


 その様子を見るにつけ、二度目の結婚式。

 王都で挙げることができてよかったと思う。

 何より友人達がこんな風に集まり、お祝いしてくれるのが嬉しかった。


「ライル、今日は本当にありがとうございます。二度目の結婚式を王都で挙げることができて、本当によかったです」


「二度と言わず、何度でも挙げたくなる程、自分は感動しています」


 そう言うとライルは私の腰を抱き寄せ、頬へキスをする。

 さらに耳元で甘くささやく。


「もう我慢も限界です。夜が待ち遠しくてなりません」


 その言葉に、心臓が盛大に反応し、そして気が付く。

 ライルは初夜について既に勉強済み。

 でも私は……。


 結局、初夜について書かれた本は、最後まで読み終わったわけではない。


 だ、大丈夫かしら!?

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