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私の白い結婚  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中


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【特別編】LoveLink Week(1/6)

 1月の半ば。


 本格的な寒さを前にしたこの時期は、冷え込みが一段と厳しくなる。


 石造りの建物と石畳が多い王都は、底冷えの日々が続く。


 そんな中。


 私はあることを思いつき、フィオナに相談した。


「薔薇石英でハート型のペンダントトップを作り、それを男性から女性に贈るイベントをやりたいのですか?」


「そうなのよ、フィオナ。冬のこの時期は社交シーズンが始まるけれど、それは貴族だけの話。平民も巻き込むようなイベントはないでしょう? 本当は何かフェスティバルでもできたらいいのだけど、それを私の思いつきでやるには大変過ぎるわ」


「それはそうですよね。ここが領地なら話は別ですが、王都で何かやるなら……。国王陛下の許可が必要ですし、それに王家も絡む可能性もあります。大事(おおごと)になると動きにくいですよね」


 まさにフィオナの言う通り。

 ライルの領地だったら、その自治権は彼にあるので、自由にできるのだけど……。


「そう。だからね、ちょっとしたイベントをお店で……『ローズ・ジュエリー』でやりたいと思ったの。薔薇石英のペンダントトップなら、既に工房もあるし、ある程度の数を用意できるでしょう。ペンダントトップなら平民でも手に入れやすい。ペンダントチェーンまで含めると、値段が上がってしまう。でも平民だったら革紐を自作できる。チェーンはなくてもいいはずよ。貴族は懐具合に応じ、ペンダントチェーンも買うだろうから……」


「なるほど」


「それにこのイベントの時は普段より値段を抑え目にして、王都の平民にも薔薇石英を手に入れる機会を作ってあげたいの。元々領地では平民が気軽に手に入れていた薔薇石英だけど、王都では貴族から流行してしまったから、すっかり高級品になってしまったわ。勿論、領地から王都へ運ぶコストもあるから、金額の上乗せは仕方ないと思うの。でもせっかくの素敵な宝石。みんなに楽しんでもらいたいわ」


 取り立てて大きな行事やイベントがないこの時期。

 みんなの心が温かい気持ちで満たされるようなイベントがあったら……という思いも根底にはある。


「いいのではないでしょうか! 女性としては贈り物をいただける機会が増えるのは、ウエルカムです! それにお店でのイベントとしてやるには、その采配は若奥様にあるのですから」


「そうよね。せっかくだから併設しているカフェでもハート型のクッキーやマカロンを作ってもらおうと思うの」


「まあ、素敵です! 若奥様、やりましょう、そのイベント。イベントの名称は……」


 そこでフィオナと思案し、決めた。


「LoveLink Week(愛の絆週間)」


 愛する女性。

 片想いしている女性。

 感謝を伝えたい女性に。

 ハートのペンダントトップを贈ろうというイベントとして、薔薇石英を販売するお店『ローズ・ジュエリー』で行うことにした。


 ◇


あるじ


「なんだ、ベルナード?」


「……主の嫁が、自身のお店でやるイベント。なんでこんなに変装して買い求める必要があるんです? 堂々と購入して『LoveLink Weekだよ、アイリ』と、若奥様にハート型のペンダントトップを贈ればいいじゃないですか!」


 するとライルは首を振る。


「違う。ベルナード。分かっていないな。女性経験が豊富な割には疎い」


「!? どういうことだ、ライル!」


 つい昔の勢いで、ベルナードは主の名を呼び捨てで呼んでしまう。だがライルは気にすることなく、話を続ける。


「娼婦が教えてくれた。女性はサプライズ好きであると。それにイベントについて一切触れていないのに、不意に贈れば、『まさかLoveLink Weekのプレゼント、用意してくれていたのですか!』という感動もあり、喜びも増すはずだ。自分はアイリが驚き、笑顔になる顔を見たい……」


 そこでポッと頬を赤くするライルを見たベルナードは「そ、そうなのか……。女心は……そう言うものなのか」と唸る。


 かくしてお忍びで『ローズ・ジュエリー』を訪れたライルは、ハート型のペンダントトップと、それに合わせたペンダントチェーンも手に入れた。

お読みいただき、ありがとうございます。

兄貴ばっかり書いていたので、ライル&アイリについても書きたくなり……。

お付き合いいただけると嬉しいです~


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