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「ちょっと思い出したけど、昔ココで火事があったじゃない? 確かあたしらが小学校入るか入らないかの時に……確か八年位前かな?」
「……えっ……あっ、はいありましたね……」
「確かその家の夫婦が亡くなって子供二人が助かったらしいけど、あたしの親戚が刑事でその事件の調査したんだけど、その夫婦日常的に子供に虐待をしてたみたい」
「……それで」
「父方の祖母が生きていた時はまだ良かったみたい。近所の人達も口々に『おばあちゃんが生きていた時はまだ良かったよ。何であんな人からあの息子が出来るか分かんない』て口を揃えていたの」
「……確かに生きていた時はマシな扱いでした」
「でしょ? だから自然に子供達もおばあちゃんの方に懐くけど両親は面白くないないから子供に八つ当たりをする、それをおばあちゅんが窘める、子供達がおばあちゃんに懐く、両親は面白くないのの負のスパイラルに陥る羽目になるし……おばあちゅんが亡くなってからは肉体的虐待が悪化したらしくって……」
「当時は本当に酷かったです」
「何か青江さん詳しそうだけどその家族と知り合い?」
「ええ、まあ……」
だって、その子供の一人が私なんですから。
両親は潔癖症な上、冷たく仕事だけの人達だった。私達に何の関心を持ってくれなかった。
私や琉人は両親に頭を撫でなれた事も、抱きしめてくれた記憶もなかった。そうゆう暖かい事は全ておばあちゃんがしてくれた。
悪い事したら叱ってくれるし、良い事をしたら褒めてくれる。そんな当たり前の事をおばあちゃんはしてくれた。私と琉人は当然のごとく祖母に懐いていった。
それに面白くなかったのが両親だった。いや、私達がおばあちゃんに懐いた事ではなく、おばあちゃんの存在自体面白くなかったのだ。
仲が悪かった理由は両親の教育方針だった。。
祖母は節度さえ守れば、ゲームやテレビ、漫画を許した。母子家庭の子も常識のある行動が出来る子なら友達になれた。
だが、両親のは真逆の自分達の言うことを聞いてさえいれば良いような躾だった。それに両親の叱り方が通り冷たく、私や琉人の心を傷つける様な言葉ばかり吐いていた。その言葉を吐く度に祖母が咎められていたが子供な親は自分の言う通りに動かない子供達や叱ってばかりいる(そう両親が感じているだけ)祖母に苛立ち、結果弱い立場にある私や琉人に暴力を振るうようになった。 特に力が弱くてオドオドしていた私は、両親の憂さ晴らしの良い的になっていた。
私が両親に暴力を振るわれる度に、琉人が両親に刃向かっていたが所詮子供と大人、子供の力何ぞ大人には叶わなかった。
唯一の救いはまだ幼い歌子に両親の暴力が向かなかったことだ。
「そう言えばその夫婦て、火事によって死んでんじゃなくて強盗によって殺されたんだけど未解決のままよね?」
「ええ……そうです」
あれはおばあちゃんの四十九日が終わった夜だった。
夜中、私は急にトイレに行きたくなった。この時、いつもの通り琉人に頼み込んでトイレについて来て貰おうと琉人の部屋にきたけど、部屋には琉人が居なかった。
トイレに行ったのかと私は恐る恐るトイレの方に向かったが、トイレには琉人がいなかった。ここまで来たんだから用をだしてトイレから出てさっさと部屋に戻ろうとした時だった。
リビングから何か倒れる物凄い音がした。
幼かった私は最初はお化け!?と思ったが、直ぐにその考えを捨てた。幼稚な話だがリビングに明かりがあって、幼い私はお化け=真っ暗な場所にいると考えていたから直ぐに違うと思ったのだ。その時に思い出したのは琉人の顔。
部屋にいないのにトイレにもいない。そしてリビングには何か倒れる音。
直ぐに私は両親が琉人に暴力を振るっているイメージが出来た。
私は急いでリビングに向かって―――――




