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完結です!

他者視点をもう少し投稿する予定です!

 

 そうしてシルヴィアの元にレイチェスはお茶会と言う名の修行にくるのであった。


 レイチェスは本当にアドバイザー件友人と思っており、高飛車な態度で


「次期王妃の友達になれることを喜びなさい!」


 とお茶だけ飲んで帰る。


(友達にはなる気でいるのですね)


 とちょっとそんな彼女も可愛らしく感じているシルヴィアであった。


 いつまでもお茶だけ飲ませているわけにはいかない、と王妃教育のコツを教え始めると、レイチェスも王妃教育にうんざりしていた為か前のめり気味に真剣に聞いている。


(そろそろ痩せさせないとね)


 ルシュドの家に今住んでいることもあり、レイチェスはレイバーン家の客間に通している。超絶デブのルシュドの世話をしていた人たちばかりだったため、レイチェスの扱いもうまい。そんなところもレイチェスが気軽に来たがる理由だと気付いていた。


「ねぇ、楽しいことなさらない?息抜きにもなるわよ」


 とレイチェスに投げかけた。すっかりシルヴィアを信用しているレイチェスは2つ返事で承諾した。


 女どうしでも出来ることはたくさんあるのよ、ふふふ


 その日レイチェスは


「お嫁に行けない〜!」


 と泣きじゃくりながら帰っていた。


「いいえ。きっとアシュラ様も喜んでくださるわ」


 と投げかけると、キラキラさせた目でそれならば!とその後もレイチェスはシルヴィアの元へ来る。アシュラ様もこんなに想われて幸せだなぁ






 その後もシルヴィアはダイエットに関して鬼であった。


「その身体では馬に負担をかけるわ、しばらくは私の横をついてきて」


 とルシュドにやったように馬をものすごい勢いで走らせる。すぐに走るのをやめるレイチェスに


「どうなさったの?」


 と声がければ


「そんなに走るの普通に無理ですわ!!この身体でできるわけがないでしょう!もうやめる!」


 と駄々をこねる。


「まぁ、レイチェス様。一般人の振りはよくなくてよ。デブならしっかり語尾にデブをつけないと気づきませんわ」


 と返事をする。


 ルシュド様もだけど、総じて運動は苦手なようね。


 しかし剣技ではボコボコにされるのがレイチェスのプライドを刺激されたらしく、倒れても倒れても立ち向かってくる。それをさらにシルヴィアは叩きのめす。レイチェスはルシュドと違い肌は綺麗なのでやることも少なく、また、痩せさせるレベルもルシュド程ではないと踏んでいるため、ルシュドより早く結果に出るかもしれないとほくそ笑んだ。



 その後も嫁に行けないと叫ぶレイチェスを上手になだめ剣技でボコボコにし、負けたら一食抜くという賭け事もし、(もともとの一食の量がすざましいことから一食抜くくらい問題ない)着々とレイチェスは痩せていった。



 もともとストレスによる過食が原因であったレイチェスは王妃教育のコツをシルヴィアから手に入れ、過剰な食事の量も必要なくなってきたことも痩せている理由の1つである。そこまで見越して王妃教育を教えているシルヴィアに王妃教育をしていたメイドたちからも賞賛が送られていたのはまた別の話。



 ちゃっかり自分で靴下を履けるレベルになったレイチェスを引き渡すことを完了する。



 ヒールが折れないと喜んでいるレイチェスを尻目に、小太りなまま返却されたのを見た王やアシュラは少し残念そうであったが、もともとそういう契約であったはずである。



「では私はこれにて失礼いたします」



 その後にレイチェスとアシュラの婚約の儀が発表された。



「エルヴス王家、アシュラ殿。汝如何なる時も妻を愛し抜くことを誓いますか?」


「誓います」


「コルデリン家レイチェス殿、汝如何なるときも夫を愛し共に支えることを誓いますか?」


「誓うでぶ!」





「語尾にデブをつけるのを止めろ!!!!!」



 その婚礼の儀にアシュラの叫び声がこだました。


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