6 次は俺のターン
アップルのステータスを確認した後は、とうとう俺の番になった。
「えっと、俺も血を出したらいいんですよね?」
「ええ、アップルさんほど血は出さなくてもいいですよ少し出すだけで足りますから」
「そうですよねぇ…」
でも、俺は自分で傷つける怖いから嫌なんだよなぁ
ブスっ
「痛ったぁ!?」
突然俺の手から大量の血が流れた。
「遅い!!トロトロするんじゃないわよ」
「うるせぇ、テメェみたいに脳が筋肉じゃねぇから俺には痛いのが怖いっていう思考する部分があるんですぅ!!この全身ゴリラがお前のせいでここ血の海みたいになってるよっ!!」
「えっとタカハシさんでしたっけ?もうそろそろ、ステータスが出てきますよ?」
「は、はい、すみませんちょっと冷静になりますね!」
くそっ、あのアップルがいなければ俺はこんなに騒ぐことはなかったのに。ま、まぁいいこれから俺にもTHE・異世界のテンプレみたいなものを俺が見れるんだ。気にしないでおこう、落ち着け落ち着け
「あっ出てきましたよ!」
受け付けの人に言われるがまま俺は自分のステータスを見てみた。
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名 ヒロシ 姓 タカハシ
無職
体力 22
力 19
防御力 20
魔法防御力 10
魔力 6
知能 35
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適正職業 クラウン
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「えっと…何々体力や力、防御力は普通ですね。知能は、中々高いですね!あとは…えーっと…あっ…魔力6ですね…」
「ちなみに、6ってどんなものなんですか?」
「えっと…申し上げにくいのですが、人間の年齢で3歳児ぐらいが保有する魔力量ですね…あっでも、8ぐらいだったかもしれません…」
「まじですか…」
ブフッ
「おい、アップルお前今笑っただろ!!」
「だ、だって魔力6って、ブフッ、それだけでも低くてひどいのに3歳児にすら負けそうとか。か、可哀想でププッ」
「あぁ、そうかならお前は今から俺の敵だな。よろしい戦争だ!!」
よし、この後こいつどうにかして泣かせる!!
絶対に
「あっそうだ、このクラウンって職業は何なんなんですか?」
「えっと、そちらも申し上げにくいのですが遊び人、道化師という職業です。その職業の人はあまりいません。こちらもとても申し上げにくいのですが、残念ながら今その職業は、不遇職といわれてまして…」
「えっ!?」
「スキルもふざけたものが多く、ステータス補正も弱いので…」
「ぷっぷぷ」
「うるせぇ、笑うんじゃねぇ」
「だって、私が最上位職で高橋きゅんが不遇職って。ぷっ」
「うるせぇーーそして、その高橋きゅんやめろ!!うぜぇ!!」
そうして、俺は不服ながらもクラウンという職につき、アップルは「当然私は、ヴァルキリーよだってこんなに美しい乙女いないでしょ」という謎の理論でヴァルキリーを選んだ。確かに見た目だけは可愛いんだけどなぁ、中身がなぁ。そして、俺たちは組合内の説明を受けていた。
「タカハシさん、アップルさんこちらがクエストボードと言います。貴方達冒険者にはランクがありまして下からD級、C級、B級、A級、AA級、S級に分かれています。級に分かれてクエストの受けれる難易度が違います。例えば、タカハシさんやアップルさんはこちらの「薬草拾い」や「スライムの3体の討伐」などがおススメですね。」
ほぉ、そんな風に分かれてるのか本当に異世界のテンプレって感じがするな
「そして、こちらが鑑定所です。こちらにアイテ
ムを持ってくるどれぐらいで売れるかどれくらい
希少なのかなどがわかります。でも、とても細かい効果などはよくわからないものもあるのでそのような場合には鑑定所の中に居る鑑定スキル持ちの職員に鑑定をして貰えばわかりますよ。」
「あ、あとは、クエストを受けるのは無料ですが
失敗してしまうと失敗した罰ということでお金を払って貰わなければいけません。くれぐれも失敗はあまりすることのないようにしてください。貴方達には、期待してます。それでは頑張ってくださいね!」
「はい!!ありがとうございます!!頑張っていきます!」
こうして俺は異世界への第一歩を踏み出した。