3 転生?しました
ガヤガヤ ザワザワ
うーん。ここはどこだ。
俺が目が覚めると、あの真っ暗な世界では無く人々が賑やかに暮らしているところに多分いた。
そして俺はというと、何故か馬小屋の中にいた。
くそっなんでこんなとこに転生させるんだよっ、
あのゴリマッチョめ。
ん?そういえばこの原因のあのマッチョどこいった?
俺がそんなことを馬小屋で考えていると俺の名前を呼んでいる声が人混みの中から聞こえた。
ザワザワガヤガヤ
「おーい、高橋きゅーん」
ん?なんか俺のことを呼んでいる声が聞こえるが
あのマッチョは、こんな高い声をもっと低い声だったはずだ。
まぁいいか、まずここから出て何をするか決めよう。おっ、これが英雄の剣かカッコいいな。
そんなことを思いながら、馬小屋から出ると目の前に小さい女の子がいた。
「へい、高橋きゅんなんで無視するのさ」
「何?どうしたの?迷子?お兄ちゃんがお母さんさがしてあげようか?」
「おい、高橋わたしだよ?神様!!アップル!!おいってば」
「んー、そうかー、迷子か。お兄さんが一緒にお母さん探すの手伝ってあげる」
「だから、アップルだって」
「ほら、怒らないの。早くお母さん探そ?」
「だから、わたしだって言ってんの!!」
ドスッ
「ガハッッッ」
すごく的確に俺の腹にパンチが繰り出された。
痛いっ、スッゲェ痛い!!
「気づくまで殴るからな」
「やめてください。わかったから。やめてください!!」
「ふふん、わかったならよろしい!!」
さっきの話を聞く限りこいつがアップル?嘘だぁー。こんなにあいつ可愛くなかったし、だって見た目超絶美少女だぜ?赤毛の髪で可愛らしいあほ毛もチャーミングで筋肉が無い華奢な体してる女の子だぜ?しかも、本当なら筋肉があった方が胸が大きい貧乳だぞ?
「お前、自慢の筋肉どうしたんだ?」
「それはだな、わたしはこっちに来るときに筋肉が削がれてしまうのだ」
「え?まじでどういうシステムだよ!しかも、お前男だったじゃん」
「失敬な、わたしは前から女だ!女で筋肉好きだっただけだ!この世界に来た時にわたしは筋肉ポインツを7000は取られたな。まぁ、こういうシステムだわかったな」
「筋肉ポイントってなんだよっ!しかも、声も女の子の声になってるし!突っ込むところ満載だよっ!」
「貴様、筋肉ポイントたったの50か雑魚め」
「あーもう意味が分かんないよっ!」
「えっとだな、声はあれだ。えーと、そうだなぁ、よし、喉などに筋肉がなくなったことにより素のわたしの声に戻ったんだ」
「いや、完全に適当じゃねぇかーー」
ぜぇぜぇ
「うるさいなぁ、これでやっと静かになったな」
「誰のせいだよ、お前ツッコミどころありすぎなんだよ」
しかも、思ったことが一つあった。
「俺転生したんだよな、でも髪の色といい
身長といい前の時と同じなんだが?」
アップルは、口をニンマリと笑いながら
「手違いだね!テヘッ」
「随分ガバガバだなっ!」
何故だか俺は無性にそのあほ毛が憎たらしく思えてきた。