表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/14

11クエスト終了

そして、俺たちはクエストの達成を組合に報告しに行った。

「はい、では冒険者カードをお見せください。」


そう言われて、俺は自分の冒険者カードをサラさんに見せた。

「はい、OKです。Mスライム3体討伐完了です。こちらが報酬の銀貨2枚です、次も頑張って討伐してくださいね。」


「ありがとうございます。」


こう思うとこの世界って不思議だよな、冒険者カードに自動的にモンスターの討伐数や色々便利な機能もあるし。この世界の神は有能なんだな、このバカと違って…

「よし、アップル次は、スライムのアイテム鑑定しに行こうぜ。」


「えぇ、良いわよ。」


よし、鑑定するぞ。というかこの不良品も、そういう意味ではアイテムだし鑑定が出来るのだろうか?ん?そういえば…

「アップルなんでこの剣抜けないんだ?」


「知らないわよ。あなたの日頃の行いが悪いんじゃないの?」


ブチっ


「あぁ、こんな所に引っ張りやすそうなあほ毛があるじゃないか、引き抜いたらお宝でも出てくるのかなぁ?」


「や、やめて!これはわたしの神さまレーダーなの!この毛を抜いた瞬間にこの世界と私の筋肉が消えるわ!!」


「もともと、いまのお前にはそんな筋肉ねぇよ!」

しかも、そんなものがあってたまるか!


「よし、じゃあまずスライムのドロップ品からっと」


俺はスライムの素材を鑑定するために鑑定用紙の上に置いた。1枚1銅貨だが高いのか安いのかはまぁ、よくわからないが。

 [スライムの粘液 レア度 H 1銅貨 スライムゼリーやポーション色々な所で使える汎用性が高い素材 使用例 スライムポーション、スライムプリン………]


結構書いてあるもんだな。でも、銅貨1枚って…プラマイゼロだな。そして、その素材は組合にある売却所で売り払った。

「よし、じゃあ次はこの不良品っと。」


今頃だがこいつから貰ったものだが、こいつも一応は神だったのだからこの剣もいいものだろう。おっ、鑑定結果が出たぞ?どれどれ

[ 血ヲ啜リ肉ヲ喰ライ骨ヲ断ツ レア度SSS


この武器は呪われている。 所有者タカハシ


この装備を一度身につけるとこの装備を外すことは出来ない。この剣は遥か昔から存在すると言われている剣である。この剣は、血を好み……………]


あれれー?可笑しいな?これ英雄の剣とか言うチートアイテムだったと思うんだけどなぁ?

「お、おいアップル。こ、これ俺がくじで引いた剣と違うんだが?」


「あ、それねぇ。多分わたしの上司の神が適当にそこらへんにある適当なものを選んだんだろうと思うわ。」


前言った神が有能だとかいうのは撤回だ。やっぱり神は糞食らえだ。よし、

「…アップル少し出掛けてくる。」


「えぇ、いいけどどこに行くの?」


「近くに海があるだろ?そこにちょっくら行ってくる」

10分後


フンッ


「こんな如何にもやべぇやついらねぇんだよぉぉぉ」

俺は剣を海に思いっきり投げ捨てた。



「おう、アップル帰ったぞ。」


「お帰り何しに行ったの?」


「あの不良品を海に捨ててきたんだよ。どうせ呪いつってもそんな大したことはないだろうしな。」


「何言ってるの?あなたの背中にジョ○ョのエシディ○が死にかけの時に主人公の背中に引っ付いた時みたいになってるわよ?」


「え?何言ってんだよ?…えっ?くっさ!!磯の匂いがプンプンするっ!?」


そして、俺は自分の背中のものを取ると俺の目の前に剣とワカメが同時に現れた。や、やったね!これからワカメが欲しくなったら海に投げ捨てればすぐ取れるぜ!



……どうしよう…。



俺たちはその後その日泊まるための宿を探した。町並みはなんと言えばいいのだろうか本当に異世界系にありがちな中世ヨーロッパのような光景だ。その町並みの中には酒場のようなところでどんちゃん騒ぎをしているおっさんたちや、噴水に月が写って幻想的な雰囲気を醸し出している。これこそが異世界!!武器屋や防具屋、道具屋や雑貨店、ビジネスホテルや……。ん?なんで、異世界の中なのにこんな場違いなビルがあるんだ?ねぇ?ふざけてんの?異世界系舐めてんの?

「あ、タカハシここがわたし達が泊まる宿屋よ。組合と連携してて、冒険者に優しい金額設定の宿屋なのよ」


「いや、いや、いや、まず異世界って言葉知ってるかい?アップルさんここは異世界なの!俺がいた世界にあるものがなんでこっちにあるの!?」


「知らないわよ。こんなものがあるのならゴール○ジムもあったらいいのに」


「そんなものあってたまるかぁ!!」


俺の夢の異世界ライフが…普通の宿屋に泊まるっていうテンプレがぁ…

俺こっちに来てから怒ってばっかだし、いつか高血圧で死ぬんじゃないか?

そして、そのまま俺たちはビルの中に入っていった。受付は女の格好をした男がしていた。その人は、筋肉で服が今にも張り裂けそうで圧迫感が凄かった。というより端の方は少し破れてない?

「らっしゃーせ。2名様でしょうか?」


「はい、2名です。」


「銀貨1枚ですね。夜、朝、昼の飯も付けるとプラス銅貨2枚ですね。どうしますか?」


「いや、無しで」


「わかりやしたぁ!!2名様来店でぇす。」



その後、タカハシの目には一粒の涙が流れていたとかいなかったとか…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ