夢のあのシーン
もうちょっとペースあげて書いてみよう
よかったらぜひ《天崎翔がみたのは新世界》も
見てみてください
「あいあい、今日はバッティングセンターにいかないほうがいい」
わけの分からないことを言う現
「いや、私行くけど」
「いやだから、行かないほうがいいんだって」
「もう行ってくるから、じゃあね」
ガチャンッ
「あーあ行っちゃった、俺様はちゃんと忠告したからな、まぁいいやポテチ食べよう」
バッティングセンターに行くなってどういうことなんだろう
私の名前は愛川愛夢、夢みる少女です
いやそっちの夢じゃなくて、ねむったときにみる夢です
私がみた夢は全てリアルに起きてしまう
それも悪夢ばかりなので困っています
回避することは可能なのですが、夢の中で回避する方法を見つけなければならないのが難点
本当に・・・・夢みる少女じゃいられないのです
「やっほー、愛夢」
「おはよう、宗太」
そう今日は2人でバッティングセンターに行くのである
「愛夢、壁にくっついているかたつむりいるだろ?
あれってコンクリートを食べているらしいよ」
「へー、知らなかった」
本当にどうでもいいことばかり知ってる
ちゃんと一般知識も勉強してほしいものである
バッティングセンターまでは歩いて10分
意外と近いのだが、私はそんなに体力がないので
疲れる距離である
おっと!知り合いに遭遇
「おはよう、翔」
「おっ、ハム太郎とその嫁じゃん」
「私、嫁じゃないし」
「俺はハム太郎じゃないぞ」
「まあまあ落ち着いて、ところで今日はデートなの?」
「いや・・・・愛夢と二人でバッティングセンター行ってくるんだよ」
「デートにバッティングセンターはないだろ
僕なら映画に連れて行くけど、愛川さん一緒にどう?」
「結構です、それにデートじゃないし」
「ふーん」
この人物は天崎翔
私たちと同級生で私と同じクラスである
なんか最近ちょっと雰囲気が変わったというか、
おしゃべりになったような感じがする
「じゃあ私たち行くから」
「愛川さん・・・・」
「?」
「今日はどんな些細なことにも気を付けたほうがいい、誰がどうみたって危なくないところだって
特に人、対人関係には注意だよ」
「なんでそんなこと・・・・」
「・・・・いやーそうやって今日の占いでやってたんだよ、まぁ占いもバカにできないからね一応ね」
「まあ一応気を付けるよ」
「あっ!僕届け物しないといけないんだった
じゃあねー」
なんかさっき現に言われたことを思い出した
今日はバッティングセンターに行かないほうがいいと言われた
〈今日は〉という言葉にひっかかる
まるで今日が危ない日であるかのようだ
「気を付けろよ、愛夢」
「何が?」
「翔があーやって意味の分からないことを言うときはわけわからないけど当たるから」
「ふーん・・・・そうなんだ」
気を付けよう・・・・
なんだかんだでバッティングセンターについた
「ほらほら、バット持って、100円いれて、
構えて打つんだよ」
バシュンッ!
カキンッ!
「なんだ簡単じゃん、俺が前やってたやつのほうが難しいんじゃないの?」
あーあの避けるやつか、それは誰がどうみても難しいよ
「あっ!今日は、あの避けるやつやらないんですか?」
店員だ、こいつか、宗太を止めなかったやつは
「あのー宗太はバカなので、ちゃんとそういうのは注意してほしいんですけど」
「すいません・・・・」
「バカって、それは言いすぎだろ
あっ、俺ちょっとトイレ行ってくるわ」
「うん」
なんか私1人になっちゃったし、打つか
バシュンッ!
スコッ
バシュンッ!
スコッ
打てないじゃん!なにこれ!
100円で10球とか少なすぎ
「愛夢ー、見てて」
「未来!?」
「足は肩幅程度にひろげて、脇はしめる
ボールのタイミングを足でとってボールがきたら・・・・」
バシュン!
「打つ」
カキンッ
「すごーい!ってなんで未来がいるの?」
「私は暇潰しに週3くらいで来てるよ」
「そうなんだ」
「そういえば愛夢に言いたいことがあったんだった、ちょっとお手洗いに行こう」
「いいけど・・・・」
「あっ!田中さんじゃん」
「葉村君、愛夢と一緒に来てたんだ」
「うん・・・・」
「ちょっと、未来とお手洗い行ってくるよ」
「わかった、俺はその間にホームラン打っとくよ」
バシュン!
カキンッ!
「未来、話って何?」
「葉村君と愛夢ってさー付き合ってるの?」
「えっ!付き合ってないよ、だって私たちただの幼なじみだし」
「でも、葉村君は愛夢のこと好きだと思うよ」
「まさかー?そんなわけないよ」
「そんなわけあるんだよ!」
「どうしたの?そんな大きな声だして」
「お前たちの関係みてるとイライラしてしょうがないんだよ!お前はいつもそうやって」
・・・・
お前はいつもそうやって?どっかでそのセリフ
聞いたような・・・・
「愛夢、今まで楽しかったよ」
サッ!
未来はポケットからナイフを取り出した
あっ思い出した!
もしかして、私って未来に殺されるの?
この光景みたことがあると思った
ナイフに、それに〈お前はいつもそうやって〉というセリフ
あの夢でみたシーンだ
そうか今日があの夢が現実になる日なんだ
だから現は今日は行くなって言ったのか
はあ、忠告聞いておくんだったな
対人関係も気を付けたほうがいいって翔言ってたっけ?
・・・・・・
でも私はまだ死ねない!自分の存在がどんな存在であるか知るまでは
「未来、私もあなたに言いたいことがあったの」
次回 夢のあのシーンに終止符
愛川愛夢と葉村宗太の関係が少し変わります