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愛川愛夢がみたのは現実  作者: 荒畑時雨
5/9

生まれた理由

私がはじめて夢を見たのはいつだっただろうか

小さい頃に夢を見たとしても夢を見たことを覚えていなければ、自覚もしていないのだろう

でも私は覚えている

私の夢が現実に起きてしまうと知った時

それがいつだったかを

そしてそれが悪い夢であってほしいと思った年でもある


あの時はお母さんと買い物をしていた帰り道だった

「ねぇお母さん、今日ね夢をみたの」

「えっ、どんな夢だったの?」

ブーンッ、ッ、ッ

「あのね・・・・やっぱり言わなーい」

ブーンッ、ブー

「あっ危ないっ!」

私を突き飛ばした

「いっ、痛いよお母さん」

・・・・・

「・・・・お母さんどこ?」

どこ?どこ?・・・・

あっ、居た!?

そこには倒れた母親の姿があった

そう私の夢でみた光景と同じ

車にひかれた母親の姿

私は言えなかった、夢の内容を、子供ながらに

親に言ってはいけない内容だということにそのとき気づいたから

気づいてしまったから、《あのね》のあとの4秒間

それが母親の生死を決めてしまったのかもしれないと思うと私は自分を呪わずにはいられなかった

言えばよかった、言わなければいけなかった

子供だから言えた、不謹慎に言わなければいけなかった

母親は私が7歳の時、買い物の帰り道で亡くなった

それ以降も私は夢を見続けた

悪い夢を、いい夢はいい夢でしかなく悪い夢は現実になった

私の家で家族の笑い声、会話がないのは、私に関わる全ての人間は不幸になるから

母親が亡くなり、そのあとを追うように祖母も亡くなった

父親は、精神崩壊

私は求めた、私に関わっても不幸にならない存在を

なにげない会話ができる存在を

それが播磨現

私がはじめて夢と自覚した夢は悪い夢で現実になってしまったものだったが

私が求めた播磨現は唯一いい夢が現実になった形だった

それ以降も悪い夢をみたが、二人で笑いながら

たえてきた

悪い夢は現が食べてくれているかのように軽い災難ばかりだったのだが今この年14歳にして、まわりを不幸にする夢ではなく自分が不幸になる、

死ぬかもしれない夢をみた


「あいあい、うすしお味のポテチ」

たまに軽くだが思ってしまう

私は播磨現という存在を生み出してしまってよかったのかと

このポテチバカを




















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