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神足のレオル  作者: 卯野裕富
3/13

往路一日目

 瑠璃の髪飾りを腰袋に大切にしまい、レオルは走った。

 王城の街を出るとセザールの村までは、最初のほうは曲がりくねった平坦な道だが、その後は、起伏のある直線の道が続く。

 強大な王国パルメルフの首都は、城の四隅を峻険な山々に囲まれ、それ故に、城へ到達できる街道も4本のみという難攻不落の天然の要塞である。街道を何度も複雑に蛇行させている理由は、城を攻めにきた敵の進軍を遅くすることと、その間に、両脇の山から高低差を利用した様々な攻撃を繰り出せるようにするためである。

 そのうちの一本の街道をレオルは進むことになる。

 つまり、王城の前には2つの山がそびえたち、その間を抜けるように太い街道が蛇行しながら敷かれている。それがレオルのための街道であった。その山あいの道を抜けると、その先には大きな川が流れており、そこに架かる木製の橋を渡ると今度は、起伏のある山道が待っている。そしてその山を乗り越えると、一面に葦などの背丈のある植物が一面に茂る平原にたどり着き、さらに向こうには傾斜の厳しい丘があった。その丘を越えて、広大な小麦畑をまっすぐ走れば、ようやくレオルの住む村が見えてくる。

 植物性の荒紐を編み合わせたサンダルで土の塊を激しく弾き飛ばし、レオルは駆けていた。灼熱の空気が体のあちこちに絡みつき、べっとりとした汗を浮き上がらせながら。

 吸う息、吐く息ともに熱い。

 道を行き交う人々が、不思議そうな眼差しで、この男の必死の形相の走りを見ていた。休むことは許されない。レオルはこれほどの長い距離を走ったことがない。だから自分の体力の配分がわからない。スタートしたときから、レオルは全力だった。前傾姿勢で、手足を激しく動かした。走るといえば、それしか知らなかった。

 やがて、すぐに体力が尽きた。

 呼吸を荒くしながら一旦立ち止まり、腰からぶら下げた水筒の水を飲む。そして後ろを振り返った。まだ、王城は見えている。それほど距離は走っていないことが判った。

 今度は息を整えるためにゆっくり走ってみた。足元を見ながら、一定の足幅と速度で進む。すると先程よりも息が乱れないことに気づいた。これをずっと繰り返せば、長く走れそうな気がした。

 走り方を掴むと、心臓のリズムが聴こえてくるようになった。そのリズムに合わせて足を合わせ、呼吸を合わせた。だんだん楽しくなってくるのがわかった。呼吸の乱れを感じなくなりつつある。

 しばらくそうして走ったころ、レオルが走る街道と平行した向こうにある細い道を、物凄い速度で走りぬける男を発見した。そしてまた、しばらく走ると、今度は逆方向から同じ男が走ってきて、レオルとすれ違うように後方へ消えた。そういえば歩いて王都に向かうときも、何度か走る兵士を見たことを思い出した。レオルは知らないが、それは伝達兵という者であった。



 前代の王、『勃興王』グレン・アラミス・セラティノスは多くの領土を従え、堅固な王国を築いた。その広大な版図を一元統治するためには、情報の素早い伝達機能が必須であると王は考えた。そこで考え出されたのが伝達兵メッセンジャーの創出と強化であった。

 アラミス王は主要街道を等間隔に区切り、その区間に伝達兵と呼ばれる者を置いた。伝達兵には、各地から特別に足の速いものが選出された。また、定期的に彼らの足の速さを測り、一定基準以下の速さに落ちると解雇した。厳しい審査と高い水準を要求される伝達兵に選ばれることは街の名誉であり、多額の報奨金をもらうことができる仕事であった。

 次に王は、国中で選びに選び抜かれた伝達兵のために、彼ら以外立ち入り禁止とする小さな専用道路を、街道に平行するようにして引いた。その道路の上を、等間隔に配置された伝達兵が走りぬけ、次の区間の伝達兵に情報を口頭で伝えたり、書簡を渡したりして目的地へ届けていった。伝達兵の中にはときどき、その足の速さを活かして、行き来のついでに、索敵や諜報活動なども行う者もいたという。また、敵の諜報員などからの襲撃に備えて、武術も体得させられていた。彼らの活躍によって、情報伝達と収集の速さと正確さは競合国の中でも随一と謂われ、広大な領土の隅々にいたるまでの、あらゆる情報を王は入手することができたし、領国の全てに、広く指示を出すことができた。

 こうして王は自国の反乱や他国の侵攻を驚くべき速さで察知し、即座に対応することで領国を守り抜き、かつ敵国の状況を、前線に立たずして知ることで、中央にいながら各方面への作戦指示を出すことが可能となったのである。

 さらに、このシステムを学んだ一部の民衆の中でも、伝達兵を真似た自前の情報網を作り出す者が現れる。その情報網のほとんどは、大きな街と街の間でのみ設置されることが多く、おもに豪商同士の物資のやり取りや、中央で起きていることを知りたい地主や学者などの間で使われていた。このとき、伝達のために走るのは、王国の伝達兵ほどでは無いが、有志で足の速い者が選ばれ、そういう者の事を人々は、配走人ランナーと呼んだ。

 配走人の走る道は土地勘のある者達によって、伝達兵の道とは別の、ひと気のない離れたところに作られ、一説によれば伝達兵の走る道よりも、そちらのほうが近道であると謂われていた。しかし防犯上の都合からその道は、入り口から出口に至るまで、道と判らぬように偽装され敷設されていた。配走人は金品の密輸などにも使われており、伝達兵のように武器を所持していなかったから、途中で山賊などに襲われないようにする配慮として、道の偽装を必要としたのである。



――ということで、先ほどレオルが目撃したのは伝達兵のほうだった。彼はその存在を知らなかったが、早く自宅に戻る必要上、彼らのように速く走れることを望んだ。だからレオルは伝達兵用の道に走りながら近づいた。

 耳を澄ませながら走っていると、後ろから乾燥した音が聞こえてきた。草を擦る音である。――来た。レオルは振り返った。むこうから走ってくるのは、確かにさっきの兵士。

「すみません。あなたはどうしてそんなに速く走れるのですか。よければ私に教えてください」

 大声でレオルは叫んだが、最後まで伝達兵に聴こえていたかは不明であった。なぜなら、言い終わらないうちに、レオルの横を過ぎ去ってしまったからである。しかし、伝達兵の走り方を見て、無駄のない動きにレオルは感心した。肩や腰が一定の高さを維持したまま、足だけが素早く前後に動いている。大地を蹴る音はせず、足裏が地面の上を軽く擦っていく音だけがする。それを真似て走ってみたところ、あっという間に大変な疲労と息切れを感じた。自分には無理だ。レオルは思った。

 すでに後方に王城は見えなくなっていた。見えるのは新緑の山の斜面である。先を急ぐにつれて、街道は湾曲が多くなり、雑草が多く生え、小石が多く混ざり、険しくなっていった。

 人もだんだん少なくなり、ごくたまに商人か、旅人に会うのみである。圧政の続く王都に行こうと思う民衆など、昔と比べれば皆無であったからだ。

険しい山道を走っている最中、レオルは何者かの視線を感じていた。人か獣か――。足を止め、周りを見渡してみたが、誰も居なかった。だが、その視線は、レオルの走りと並走するように、ずっと続いているような気がした。

 太陽は西へ斜めに傾きつつある。もうかなり走ったはずだ。腹が減ってきた。レオルは街道の脇に咲く、食用花である黄色いマロウの花弁をむしって食べた。苦味と青味が口に広がり、その肉感がたまらなく旨かった。そして無意識のうちに、何度も腰袋を上から触り、中に髪飾りがあることを確認した。まずは妹の喜ぶ顔を見たい。それを思い浮かべる度に、レオルの走る気力が沸いた。

 


 一方、城門の中には両腕を杭に吊るされたセルビアヌスが居た。警備隊長の証である青銅の胸当てを外され、その下の衣服も剥がし取られ、腰布一枚の恥ずかしい姿で吊るされていた。あえて全裸に近い状態にされたのは、暴虐の王・ディオニクスによる嫉妬のせいである。

 セルビアヌスは、ディオニクスよりも4つほど年上であった。

彼らの父親同士は主従関係にありながら、幼き日からの友人同士でもあったため、その息子である彼らは、事あるごとに王城で、同じ訓練、同じ教育を受けて育ってきた。二人とも子供の頃から、町娘が顔を赤らめて通り過ぎるくらいの容姿を持っていたにも関わらず、その性格の差からセルビアヌスのほうが圧倒的に人気があった。ディオニクスは性格が歪んでいたのだ。弱きものを優しさで救うのがセルビアヌス、弱きものを徹底的に叩き潰すのがディオニクスであった。

 ある日、セルビアヌスが父親に従って、領地であった南方の守城から、北のほうにある遠くの地に赴任していったとき、ディオニクスは喜んだ。あいつが居る限り、自分が光り輝くことはないと思っていたからだった。それからディオニクスは嫉妬を忘れ、少年時代を謳歌した。

 しかし、それから数年後、セルビアヌスは戻ってきた。自分から志願して、自分の王城へ戻ってきた。そしてみるみる頭角を現し、一兵卒から衛兵に、衛兵から警備隊長にまで昇格していったのだ。

 それを横目に見ながら、ディオニクスの嫉妬の炎は再燃した。自分には無い輝きを持つこの年上の男を、とても忌々しく睨めつけ、憎んだ。

 2年前に父である王――アラミスが逝去したときから、ずっとディオニクスはこの時を待っていた。待望の時である。俺よりも眩しく輝くこの男を、無様に吊し上げるこの時が――。

「醜態だな、セルビアヌス。そのような姿、北面を守るお前の父が見たら何と思うのだろうな」

 王は皮肉たっぷりに杭に向かって話した。杭に吊るされた年上の若者はこう返した。

「父上は私を褒めるでしょう。誰かのために死ねることは、戦士としての名誉なのですから。それを考えると、この姿は無様ではありません」

 ふん、と鼻を鳴らしてディオニクス王は、杭の隣にわざわざ設置させた玉座に座った。その玉座は、金箔と赤いスウェードがあしらわれた、それは豪華なイスであった。そして、脇のテーブル上に置かれたグラスのぶどう酒を摘み取ると、美味しそうに飲み干した。

 そこへ伝達兵が足早に寄ってきた。

「申し上げます。かの男、レオル、3里塚を越えました」

 街道には距離を測るために、1里ごとに石塚が設けられている。レオルはそれを3つ超えたことになる。セルビアヌスは、それを聞き、あいつにしては良いペースだと安心した。かつて共に遊んでいた頃、レオルは全力で走るたびに転び、泣き言を抜かした。そのことを思い出し、心配していたのだが、それは杞憂であったと安心した。

 王は、レオルの状況を逐一報告するように伝達兵へ命じており、この伝達兵が最初の状況報告者となった。王は、玉座に肘をつきながら、伝達兵を帰して、こう独りごちた。

「行き道で駄目になられても困るからな。こちらへ帰って来る気がやつにあるならば、その時はとっておきの絶望を与えてやる」

 セルビアヌスはそれを聞き、濁った沼に足を踏み入れるような、嫌な予感を覚えた。



 城を出て山間の道を終わらせたレオルは、やがて河川に到達した。クーロン川と呼ばれる幅の広い川である。クーロン川は九つの上流が中腹で一つにまとまっている川で、古来よりその激しい流れが、流域の住人達を悩ませていた。

しかし、かつて1年のうちに2回か3回ほど堤防を決壊させ、領地に不作と疫病を蔓延させていたこの川は、先代の王アラミスによる苦心の治水事業によって見事に制御され、今では流域の田畑の豊富な水源として活用されるほどの存在となっていた。

 暴れることの無くなった川に、住民はたくさんの橋を架けることができるようになり、古来より存在していた船による渡河に加え、徒歩による移動が可能になったことで、先に述べたアラミス王の計画した情報伝達システムは、よりスムーズな運用を可能にしたと言える。

 さっそく、レオルは川に架かる木製の橋の上を走った。川面よりも高い所に設置された、しっかりとした広く長い橋であった。これもまた、王の指導のもと、住民たちが力を合わせて作った、努力と苦心の結晶なのである。

レオルは水が苦手だった。だから橋を渡るとき、下を見ることができなかった。深い川の流れに、自分が飲み込まれることを想像すると、足がすくみ、鳥肌が立つ。彼は泳げないのであった。

 橋を渡りきると、再び山道は続く。その先は、ゆるやかな傾斜の上り坂であった。太陽は遠く西の山に落ちはじめ、あと少しで夕暮れを迎えようとしていた。レオルの体は、走ることに慣れたのか、さほど息はきつくならなくなっていた。しかし逆に、山道を登れば登るほど、彼の脚は棒切れのように上手く曲がらなくなっていく。ふくらはぎがとても固くなっているのが分かった。おまけに腰も随分重い。

 そうした体の不調は、まだ行程の半分ほどしか進んでいないにも関わらず、すでに体に限界が来ているという証であった。これまではカーブの続く比較的平坦な道であったが、ここに来て、上り坂を走るということが、彼の体に大きな負荷を掛けていた。それでも這うようにして、なんとか山のてっぺんまでたどり着いた。

 この山の一番高いところで、レオルは少し休むことにした。この先を下れば、広大な平原が広がっている。その先にもう一つ小高い森林の丘があり、それを抜ければようやく自分の村がある。

 太陽を無意識のうちに見てしまう癖が付いていた。

 西の空の下のほうが、真っ赤に染まっている。その上のほうは、青みがかかった黒が落ちようとしていた。

 街道の中央にそびえたつ大きな木に寄りかかりながら、レオルは体を休めた。休めば休むほど、動くことが億劫に思えてくるのだから仕方がない。体じゅうに広がる汗が、山の風に冷やされて、火照ったからだを心地よく冷ましてくれることが唯一の救いである。このまま、ここでもう少し休んでいたいと思った。しかし、行かねばならない。一度伸びをして、近くに落ちていた手ごろな木の棒を手にした。これは良い杖になりそうだ。杖を支えにして、起きあがる。

 そしてまた走りだした。

 足。足。杖。足。足。杖。

 下り坂を3本の脚で駆け下りた。



 深い夜が来た。

 レオルは暗闇の平原を走っていた。

 キリギリスであろうか、いたるところから「チ、チ、チ、チ」と鳴き声がしている。その音以外で聞こえてくるのは、自分の息遣いのみであった。

 先ほどまで満天の星空であったが、その輝きが見えなくなったのはいつからであろう。気づくと空は一面の雲で覆われていた。

 この平原全体は、湿地帯であるため背の高い葦が群生しており、見渡すかぎり、すべて葦の海原のようだ。

 しかしながら、その中で唯一、平原の中央を貫くようにまっすぐ伸びる街道とその脇の伝達兵の道だけは、きちんと舗装整備され、移動しやすいように固い地表をあらわにしている。

 街道に立ってみると、両脇の背の高い葦の群れが、まるでどこまでも続く壁のように直立している様子がうかがえた。

 レオルは下り坂で活躍してくれた杖の重さすら持つに耐えず、先程捨ててしまっていた。残された2本の足で、とにかくひたすらに街道を進む。先ほどまでずっと、上りと下りの坂道を走っていたので、ひさしぶりの平原は走りやすく感じた。そして相変わらず、離れたところを兵士が走り抜けるのを見かけた。

 レオルのつたない考察によると、彼ら足の速い兵士は一定距離で、違う兵士と交代して走っていることがわかった。短い距離だから、あんなに速く走れるのだと推測もできる。しかし、月明かりの下とはいえ、よくも石などにつまずかずに全力で走れるものだと感心することも忘れなかった。

 村の手前にある最後の丘のふもとに到達した。この丘は急勾配であり、入り口からうっそうと茂る木々が不気味な雰囲気を漂わせている。ここまで来るのに、あまりにも小まめな休憩を取りすぎていたため、休むたびに飲んでいた水筒の水はすでに無い。喉がひどく渇いている。汗もかかなくなっていた。

 雨でも降ればいいのに――。

 そう思った矢先、大粒の水がひとつ頭上から落ちてきた。願いが叶ったのであろうか。見上げると、その数は次第に数を増し、あっという間に土砂降りの雨となった。真っ暗な空を埋め尽くす、真っ黒な雲から重たい水が降り注ぐ。さっきまで美しい光を与えてくれていた月の姿など、どこにも見当たらない。

 レオルは口を天に向け、雨を飲んだ。水筒の口を開け、雨を入れた。

 最初は恵みの雨と思ったが、豪雨はレオルの体を思いっきり冷やしはじめた。

 体が冷たくなり、動けなくなるのを恐れたレオルは、一気に上り坂を登り始める。雨は益々強さを増し、丘の頂上から街道を伝わって、川のような濁流を作り出した。そのせいで、何度か流れに足をとられ、顔面から泥水に突っ込んだ。だが、起き上がり、這い上がる。全身泥まみれになり、泥を雨水が洗い流し、また泥まみれになり、また洗い流れさていった。土砂まみれのざらざらした水が口の中に入り、飲み込んだ。そして飲み込みすぎて吐いた。黒い水を吐いた。

 上に見えるあれが頂上と思って登ったところで、そこがまだ頂上ではないことがわかり、さらにまた先の頂上と思しき場所へ這い上った。しかし、登ってみると、そこから先も上り坂であり、その繰り返しは延々と続いた。

 やがて泥人形になりながら、本当の頂上に着くと、下りの道は、水の流れにまかせて滑り落ちるようにして降りた。急勾配が、このときは有難く感じた。

 その途中、雨が地面を、木々を、草花を叩く激しい音に混じって、獣のような咆哮を聞いた気がした。このあたりは狼の群れが稀に出現する。しかし、この期に及んで、それが何かなど見に行く余裕など一切無い。だからレオルは体を止めずに、転がり、滑落し続けた。


 日の出と共に、雨は上がった。

 レオルはすでに丘を終えていた。

 水を十分に含んだ衣服を絞り、ふたたび着込んだ。ひじやひざが擦りむけていて、ひりひりと痛んだ。村まであと少し。当初の予定よりもずいぶんと早い。この様子だと普段、妹が起きる時間くらいには着くことができる。レオルはずぶずぶとした地面を踏みしめて走った。体力の限界などすでに超えていたが、レオルは腰袋の髪飾りのこと、妹のこと、友人のことを常に想い、とにかく走った。

 周囲を見慣れた麦畑に囲まれている、最後の平坦な一本道は、とても短く感じた。


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