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「プロローグ2」
とても大きい静かな豪邸の一角で威厳ある声が部屋に響き渡る。
「やれやれ、お前には……もう……言葉が出んよ……」
その声は壁を反射しエコーの様に何重にもなって少女の耳へで何度もリピートされる。
それに対して少女は赤い絨毯の上で跪く姿勢で体を震えさせ、必死に頭を下げる。
「申し訳ございません、お父様!」
「……わかった、もう良い……こんな話をしても辛かろう。だが、Viviageの名に恥じぬように行動してくれ。わかったな、喜希」
少女は大きく頭を下げると、静かに部屋を出て行き、取り残された父は静かに独り言を呟く。
「あの子には絶大な魔力が流れておる……なぜ、扱えんのだ……」
昔の作品は、相変わらず一話が短いなー。