第一夜
とある山の、木々が刈り取られて且つ平な場所にて。奥のほうをよく見ると、木々をバックに5~8階立てのホテルが建っていた。
久保田はそこの広場のような場所で、同級生たちと一緒に体育座りをしていた。ふと隣を見ると、知らない学校の人たちが律儀に一列に並んでいた。知らないのは見たことがない制服を着ていたからである。そして男女は分かれて座っていた。
しばらくして、彼はこの後何をすればいいかというのを理解した。どうやら、さっきの知らない学校の男女一人に対して、彼の学校(男子校)の生徒2~3人と乱交するようだ。一体どういう目的があってそんなことをするのだろう?それはもはや誰にも分からない。
彼は当初、女の子と"交わりたかった"が、そっと女の子が並んでいる列を覗くと、一斉に彼のほうを見た。その顔は、少なくとも彼にとっては"交わりたい"という欲求さえかき消すほどのものだった。
そんなことから、彼は男と"交わる"ことにした。ふと目をやると、同級生の佐藤が、知らない男に話しかけていた。佐藤はこちらに気付くと、「おう久保田、一緒にヤろうぜ。」と声をかけた。
久保田が気が付くと、彼は既に佐藤達と一緒にホテルの中に入っていた。そこの、理科室にありそうな大きな机のところで、男と佐藤が一緒に"交わって"いた。とても激しく動いているのに、どちらも無言を貫いている。
しばらくすると、どういうわけか久保田の番になった。さっきまで"交わっていた"男の尻は見るに堪えないほど汚く、そのため彼はその尻に向かって唾を吐いた。
久保田が気付くと、今度はホテルの知らない場所にいた。周りの雰囲気を察するに、ホテル内を自由に散策していいようだ。同級生たちは卓球ボールでキャッチボールをしていたり、椅子でのんびりしていたりと、とにかく自由に過ごしている。
彼は昔ながらの古いエレベーターを見つけた。そういったものには、これまで乗ったことがなかったため、興味本位で乗ってみた。上がったり下がったりを繰り返すうちに、何か奇妙なことに気付いた。というのも、ホテルの階がどう考えても20階以上あるのだ。そんな違和感を抱きながらも、彼はエレベーターから降りた。