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第45話 不明のスキル…?

俺たちの目の前に、悪魔が2体立ちはだかった


「まぁよい、せっかく来たのだから話をしようか」


「!?」


お坊さんのような悪魔が話しかけてきた


「お主達の聞きたい事を全て教えてやる」


目の前にいる悪魔は、確かにそう言った


「どういう意味だ、悪魔である君達の話をどう信じろと?」


ノア様は慎重に反応する


「いやいや、変に疑わんでもよい、全て教えてやろう、私の名がソンであることも、この娘の名がオリビアである事も、そして我らが一連の凶暴化事件の黒幕である事もな」


ソンと名乗る悪魔がしれっとそう発言したが、その一言にアレス達は3人とも目を向けた


「どういう意味!やっぱり貴方達がロックドラゴンを召喚したって事?!」


エルナが強気に質問する


「その通り、我らが支配者(コンポーザー)、ハデス様の命令でな、最初に適当に見つけた小さな洞窟にロックドラゴンを閉じ込めるための檻を作り上げ、その中にロックドラゴンを私が召喚させた。その後、支配者の魔力をロックドラゴンに流し込み、結果凶暴化した。凶暴化した際に奴が放出した支配者の魔力が洞窟から流れていた小川の水に浸透したまま流れていき、それを飲んだモンスターが凶暴化していった…これが事の真相だ」


ソンは、奇妙な程に堂々と、凶暴化事件の真相を俺たちに語り始めた


嘘を言っているようにも見えなかった


「………何故、我々にそれを教える…」


ノア様は慎重に、ソンに質問した


「ほう、何故だと?決まっている……私のスキルは[赤裸々]、自分にとって不利な情報を話せば話すほど自分自身の魔力が()()()に増加していくという魔力だからだ」


ソンはそう言いながら、確かに奴の魔力が増加していっているのを感じた


「勿論、今お主達にスキルの効果を話した事でも、更に魔力は増加する」


自らがそう話した通り、ソンの魔力が更にまた増加したのを感じた


更に魔力が増加する具体的な状況を俺たちに示したからか、また更に魔力が増加した


「!!ノア様!」


反射的にノア様の名前を叫んだ、だがどうやらノア様も、俺と同じ意見らしい


「あぁ、あれは不味い、すぐにでも始末せねば」


ノアは鞘から剣を構え、それに合わせるようにアレスとエルナも端末からそれぞれ剣と銃を取り出した


「ねぇソン様、もう必要な赤裸々はし終えたでしょ?もう殺ってもいいよね?」


「ああ、充分だ」


オリビアは手元に魔法陣を作り出し、そこから一本の斧を取り出した


(魔法陣から武器を取り出すアビリティ…アイラが使っていたのと同じか)


「1つ、聞かせてもらう」


オリビアが斧を向けながら聞いてきた


「バイア君を殺したのは、お前ら?」


鋭い眼差しで聞きつけてくる、エルナは何を聞いてきているのか分からず戸惑っている様子だったが、俺とノア様は違う


確かに、殺したのは俺たちだ


だがここは事実を告白するべきなのか?それとも隠すのが正解なのか?


恐らく奴の言い振りからして、ここで私達が殺しましたなんて言ったらより強い殺意をもって俺たちに向かってくるのは目に見えている


とは言えここで誤魔化すのが正しいのかと言われても微妙だ…どうするべきなんだ


俺では答えが出るのに時間がかかった、だけどノア様は、俺よりも遥かに早く答えを出した


「その通りだ、我々が、君たちがバイアと呼ぶ幹部クラスの悪魔を…殺した!」


ノア様ははっきりと申し上げた


その発言で、明らかに一瞬オリビアの動きが止まった


「そう、わかった。」


オリビアは静かにそう言った後、一瞬で俺の方に突っ込んできた


「!!!」


俺はすぐにどうにかそれに反応でき、剣で彼女が振り翳した斧の攻撃を防いだ


アレスは彼女を誘導するようにノア様達よ元から少し離れ、それから剣と斧を互いに振り合う、躱し躱されの接近戦が始まった


「ノア様!コイツは俺がなんとかします!2人は、あの悪魔をお願いします!」


アレスはそう言って、ソンの相手を2人に任せた



「さて、エルナ君、あの少女よりも恐らくこちらの悪魔の方が強い、大丈夫か?」


ノアはエルナに改めて覚悟の確認をする


「大丈夫ですよ…向こうにアレスがいますから!」


エルナはあっさりとそう答えた


「……よし、ならば行くぞ、私と同時に奴に突っ込め」


「はい!」


ノアの合図と共に、エルナ達はソンの間合いへと真っ直ぐ向かっていった


「……来よったか、だが来させはせんよ。アビリティ、[虚構手腕群衆断]」


ソンは手に持った数珠をじゃらじゃら流しながら擦り合わせた直後、地面から大量の黒い大きな何本も出現した

 

その手が1つ1つ正確にノア達を追尾するように迫っていった


だがこれは、エルナがやや苦戦はしていたがノアはこれを容易く突破していき、なにやら[空間拒絶破壊魔]と呟いているソンの元へと向かっていった


だが、ソンの首筋を斬ろうとした時、突然見えない壁のようなものに攻撃が阻まれた


「なに!?」


ノアはすぐにソンから離れた



一方、アレスとエルナも互いに武器を振るいあい、互角の戦いを繰り広げていた


だがアレスは隙をついてオリビアの攻撃を避けた瞬間に超越光速で背後に回って剣で斬りかかったがすぐに反応され、斧で攻撃を防がれた


それを受け、互いに一度距離を置いた


(……強い、一見俺と互角のように見えるが、間違いなく強い。しかも奴はまだスキルを使っていない、そこがたまらなく不気味だ)

次は裁判です。評価・ブクマ、よろしくお願いします!

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