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3話 突然の来訪者

アレスによって連れ変えられた奇妙なリザレインの死体は、その後専門家の研究室まで運ばれ、専用の2メートル程の大きさがある円柱のカプセルに入れられて、調査を始められた


「う〜ん、体内構造は普通のリザレインと大差ないな…」と、研究員の1人が話していると、もう1人の研究員が補足するように「だが、魔力の状態は確かに変だ、本来の一般的なリザレインの魔力の他に、もう一つ、全く別の種の魔力が体内で混在しているような状態になっている、浮かび上がっていた魔力というのは恐らくこれの事だろう。しかもこの魔力、今は本体が死亡して進行が止まっているようだが、本来のリザレインの魔力を取り組むようにして、本体を蝕んでいた後のような痕跡も出ている」と説明した


「なんなのでしょうか、これ…こんな事、始めてですよね?」「あぁ、前例などない。一体何故こんな事になった…」


その時、ゴロゴロともう一体、別のゴブリンというモンスターが2体運び込まれてきた


「ん?なんだ、そいつは?」「分かりません!ただ、何故か本来見えないはずの魔力が浮かび上がって見えたっていうゴブリンで、とりあえず詳しく調べろと」

もちろん、この回答にその場にいた研究員達は動揺を隠さなかった、研究員の1人はその研究員の肩を勢いよく叩いて、その人の目の前で必死な表情で「それは、間違いないのか!?」と問い詰めた


「は…はい、間違いないですけど…」と少しビビりながら回答する、研究員は早歩きで先程のリザレインの方を振り向いて1人呟いた「じゃあ、これと同じ現象が、森の各地で起こっている可能性があるってことか!?」と、


その頃、ナスカン王国の南検問前に、長く紫髪のストレートヘアーの怪しげな女性が「ここがナスカン王国ね〜」と言いながら、検問に近づいていった



任務から3時間後、俺は家へ戻って、再びゴロゴロとくつろいでいた

そんな俺に妹が「お兄ちゃん、ミア、任務行ってくるの」とわざわざ報告してきた「おぅ、行ってこい」と、俺は適当に流した


あのリザレインの事は気になるが、そこは専門の人達がどうにかしてくれるだろう、俺はそんなこといちいち気にせずせっかくの休みを満喫していればいい…と思っていたが、なにやら外の様子が騒がしい、ガヤガヤと、恐らく野次馬かなにかの声が聞こえてくる


別に他にやることもなかったから、俺も外に出て様子を見てみる事にした


ガヤガヤと人々が群れとなって(たむろ)している所を無理矢理かき分けて前に出て、なにが起きているのかを確かめてみた


その中に、恐らく任務から帰ったばかりであろうエルナとマウロの姿もあった


「エルナ、マウロ、どうしてここに」「帰ってきたらなんだか騒がしかったから見てみてるの!興味あるでしょアレスも」「まぁ…」


一体なにが起きているのか、前をみてみるとそこには、国の検問前で門番の1人と、俺より2歳くらい下の年齢であろう紫の長い髪をして、そして俺と同じ緑の瞳を持った少女が言い争っていた


「だからいってんでしょ!私は頼まれてここに来たんだって!許可もらってんだから入れなさいよ!」「だからそれを証明するものを見せてもらわないと」「さっきから見せてるでしょうか!ほらこれ!」謎の少女は一通の、手書きで書き込まれた紙を門番に見せつけた


「だからこれ無効なんだって!」「なんでよ!ちゃんとここに書いてるでしょ!シュメルン共和国元首、ナスカン王国への移住を認めるって!」「だからそのシュメルン共和国というのは実在していない国だって言ってるでしょうが!それが通ると本気で思ってるんですか!?」「今は存在してないけど昔はあったんだから!っていうかつい最近まであったでしょ!」「私は知りませんが」「あなたそれでも門番!?」

このように激しく言い争っていた


聞いた感じ女の方に非がある気がするけどな、ただシュメルン共和国ってどこかで聞いた事ある気がするんだが…



「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


突然、反対側の北検問の方から大きな悲鳴が聞こえてきて、その場にいる全員が驚愕した


「!なに?」それは謎の少女と門番の激しい口論も中断するほどの大きく生々しい悲鳴だった


「今のなに?」「分からん」「とりあえず行くぞ」マイロに先導されて、俺たちは人並みを抜け出し、声のした方に急いで向かった


悲鳴が聞こえた北検問の方へたどり着いた

そこに広がっていた光景は…全身に岩を纏い、円背(えんぱい)の姿勢で二足歩行をして羽の生えたモンスターが、検問を突破し門番2人を殺害して喰らい、その様子を見た事で騒然として逃げ惑う住民達の姿だった


「な…なんだ、あいつは…」流石のマイロも、動揺を隠さないでいる


「...分からない、分からないけど…あれはやばい…ここで殺るしかない…」

俺とエルナは端末から武器を取り出し、マウロも臨戦体制をとった、それに気づいたこのモンスターが、俺たちに凄まじい咆哮を浴びせた

四方がモンスターだらけの森に囲まれてるのに検問突破されたら相当ヤバいんじゃないんすかね?


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