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101話 ニアレン作戦

アジエルはその戦士の胸ぐらを思いっきり掴み、ある事を問い詰めた。

フレミング、ナスカン、ロムレスの主力級の戦士達が、フレミングの司令室に召集された。


この戦争の明暗を分かるニアレン森林を完全に攻め落とす作戦…ニアレン作戦のための会議を行うためだ。


偵察作戦が失敗したとはいえ、ニアレン森林を手に入れる事が最も確実且つ迅速に戦争を終わらせる手段である事には変わらない。


それに、一度偵察がバレた事で敵もあの森の警備がかなり厳重なものになっているはず…だからこそ、この場で戦力を多く投入し、あの森を落とそうというわけだ。


それに、これにも失敗するとこちらの戦力を多く欠いてしまうという事でもあるから、そうなるとこちらの勝率は著しく下がる。


事実上、これが最後のチャンスかもしれない、マイロの仇を打てる、最後の…


「では、ニアレン作戦でのメンバーを発表する」


正面のモニターに、出撃する8人の戦士が表示された。


その中には俺も含まれていた、あの森にはまだウイッチがいる可能性が高いわけだから、復讐のチャンスが巡ってきたと素直に捉えるべきだろう。


ただ問題なのが、その中にはソラナも含まれていた事だ。


なんでよりによってあいつがいるんだよ、まぁ復讐の機会には変えられないか、


一応、ソラナと一緒にクラウドもメンバーに選ばれていた。


彼がいればあいつの忌々しさも少しはマシになる…といいけどな。


けどそれは、俺やソラナに限った話だ。


この場にいた戦士のほとんどが、その面子にいない()()()()について驚いた。


その中に、βの姿がなかったのだ。


βだけではない、ミアやアイラの姿もなかった。


一応、サインにおいてはβの次に強い戦士とされている[タナトス]の姿はあったが、彼はスキルの効果の関係上テオには勝てないとされていた為、正直なところ、この戦争ではあまり期待されていなかった。


「ちょっと待ってください!!」


ソラナが手を上げて立ち上がった。


「それだと戦地にテオがいた場合対処のできる戦士がおりません」


「それについては安心して」


そこにアイラが割り込むように、説明を始めた。


「これは完全な推測なんだけど、我々はニアレン森林にテオがいる事はないと考えてるの、敵からみれば我々がニアレンを攻めるのは目に見えてる、だからこそそこに戦力を多く投入すると考えるのが普通…けどそこが罠なのよ、戦力を森に囚われすぎて、ジャリ側の守りが疎かになる、攻撃される危機よりもそのチャンスが欲しいのよ、彼らは。だからβちゃ…さんを出撃させないの、奴らが攻め入った場合にこっちの方の守りを盤石なものにするために」


「なるほど…失礼しました」


その説明でソラナは納得し、席に座った。


他の戦士達も、ソラナと同じように理解した。


その後、司令官が話を始めた。


「レンドン森林を攻め落とす事ができれば、サインvsフレミングの戦いは、実質的に我々の勝利となる。フレミングが降伏すれば、ほぼ確実にグリスも旗を上げ、比法戦争は終わるだろう、諸君、後少しだ、勝利はすぐ目の前まで来ている、最後のその瞬間まで気を引き締め、その命を全力で捧げてくれる事を期待する」


「了!」


全員が一つになったように、司令官へ敬礼をした。


やはり全員、戦争を早く終わらせたいという気持ちは同じなんだろう、俺もそうだ。


森を攻め落とすだけでは脅しとしてはまだ弱いんじゃないかと思いつつも、俺も2日後に決行されるニアレン作戦の準備を始めた。

決戦の時は近い…


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