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だから私は一人じゃなかった

作者: 西川 新

普段はね

泣かないような

私なんだけどね


卒業式でも泣けない私は

心が冷たいんだと

どこかで感じていた


しかしまったく

そんなことはなくて


普段は泣かないだけで

涙は溜まっていたんだ


ふとした時に

流れ出す

感情の濁流



ひとり悲しく

布団に顔を埋めた


何が悲しいのかわかんなかったけど

ただただ漠然と悲しくて

いつも一緒の青いロボットのぬいぐるみに

慰めてもらった


ぎゅっとあの子に抱きつけば

なんだか安心できた


いなくなった大切な子のこと

言われたきつい言葉のこと

どうしようもない虚しさのこと


何にもできないで

ひとりで泣いていた


でもそれは

決してひとりじゃなくて

青い猫型ロボットが一緒に

抱きしめて慰めてくれたから

決して一人じゃなくて


いつも

私は一人じゃなかった


だから

私はまだ頑張れるのです


青いあの子がまだいる限り

私はまだ頑張れるのです


いつも

ありがとう


いつも

ありがとう


大切な子たちのための2回分


これからもどうか

寄り添って

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― 新着の感想 ―
[一言] 感情のスイッチは人それぞれ 周りが泣くからこそ泣けないこともある 私は周りが感情的になるほど 冷めていく方なので 西川新様の言葉や悩みも 「同じ」とは言いませんが ほんの少しわかる気がしま…
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