表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/59

小天狗様の鍛錬、無理すぎる

カケルとココは管理棟を後にして、

温かい壁を越えて異世界に戻っていた。


ギルドに薬草や薬を納品してから、

湖のほとりの拠点に戻ることにした。


ギルドにはカイルさんとネイルさんがいた。

ロアンヌさんはジークさん達と

ダンジョンの方に出ているそうだ。


納品を終えて、ギルドカードに

入金して貰ってから、いつもの串焼きを

買い込んで戻ることにした。



 「ただいま戻りました~。」


 「・・・・・・・・・・」


なんだか2階から楽しそうな声がしている。

一階でうとうとしていたシルバが

僕を置いていくなんて酷いと言いながら

駆け寄ってきた。

いつ見ても君はかわいいいねぇ。

お詫びに串焼きをあげた。


横の神殿の方で買い物から戻った

聖女さん達とソフィさんが庭周りの

植え込み作業を頑張っていた。

水をあげるところだったみたいなので

こっそりあの水を入れておいてあげた。


後日、天を貫くほどの巨木が

育ってしまうのだが。。

それはまたのお話で。


王都からきた聖女様方からも

丁寧な挨拶をしていただいた。

これからはここに住まれるそうだ。

今後ともお付き合いのほど

よろしくお願いしますと挨拶しておいた。


神殿の中も神殿長が来るまでに

色々と用意する必要があるそうで、

挨拶を終えると慌ただしく戻っていかれた。

要領が分からないから手伝えそうにないな。


とりあえず、拠点の2階に上がって

シロミズチ様に挨拶しようと思った。


ダンスホール奥のテーブルで

何やら盛り上がっているみたいだ。


 「ただいま戻りました~。

  あれっ?お客様でしたか、

  カケルと申します?・・・。」


何だろう?とても小さな羽のついた

お人形さんのような人?が、

ちんまりと座っておられる。

お子様用の小さな椅子が大きく見える。

妖精さんとかかな?

そう思っていると、そのお人形さんの首が

くるっとこっちを向いた。


 「お、其方がカケルじゃな?

  うむ、よいしょっと。


  えへん。

  我は小天狗なのじゃ。

  其方に鍛錬をつけるために

  ここに参ったのじゃ。

  

  今日からじっくりと

  我と共に鍛錬の日々を

  積み重ねるのじゃ。


  継続こそ力なのじゃ。


  よし、早速手合わせするのじゃ。

  そこの広いところでやるのじゃ。


  何をしておる。

  まず、其方の今の実力を測るのじゃ。


  舞で使っておった白拍子の薙刀で良いぞ。」


そう言いながら、フヨフヨフヨって感じで

ゆるーくゆったりと羽を動かして、

小さな小天狗様はダンスホールの中央まで

飛んでいった。


 「あ、あの小天狗様?

  小天狗様は獲物は何をお使いで?」


 「んっ?我か?小さいからといって

  侮るでないぞ。我と其方では

  まだまだ力の差が大きいのじゃ。

  獲物などまだいらぬのじゃ。


  さ、どこからでも打ち込んでくるのじゃ!」


いや、無理でしょ。

こんなかわいい小天狗様に

むき身の薙刀打ち込むとか。


 「さぁ、何をしておるのじゃ。

  いつでもよいのじゃぞ。

  全力でかかってまいれ!」


そういって小さな胸をふんぞり返らせて

フンスと気合を入れておられる。


 「無理です。俺には打ち込めません。」


あまりのかわいらしさに薙刀を向けるどころか

がっくりと両手を床につけて脱力してしまった。


 「かっかっか、我の強さを感じて

  打ち込むことすら出来ぬのじゃな。

  まだまだ未熟者じゃな。


  よし、ではもっと初心者用の

  鍛錬をするのじゃ。


  それ!封魔結界!!

  分け身召喚!!


  さぁ、そいつと打ち合うのじゃ!

  そいつなら今の其方と同じ実力なのじゃ。

  始めるのじゃ!」


驚くことに、目の前に俺がいた。

目つきが鋭く、こちらを斬り殺す気が

体全体からあふれているようなヤバい感じがした。


 シュンッ!!


いきなり薙刀を突きかけてきた。

すぐに横に払って斬りに来る。

俺はとっさに薙刀で受け止めた。

はずだったが、押し込まれ薄く横腹を斬られた。


イテッ!マジで斬れてるじゃん!!

こいつ、やる気かよ。

やらなきゃやられる。

サクッと倒すか。

 (貫通)

俺はスキルを念じて薙刀を突き込んだ。


 パァーーーンッ!


横から打ち払われ、逆に突き込まれた。

右肩に軽く刺さった。


 (何でスキルが通用しないんだ!)


 「かっかっか。

  ここは今我の力で封魔、つまり

  スキルが封じられておるのじゃ。


  其方は本来の身体能力のみで

  其方の分け身と戦うのじゃ。

  倒して見せよ!

  其方自身を越えねば、

  その先などないのじゃ。


  気を抜くでないぞ、死ぬぞ。」


何だって~!そんなの無理ゲーじゃねぇか!

俺なんてスキルがなかったら、・・・

そっか、だからこそこの鍛錬がいいのか。


やってやる!

舞うぞ、破邪の舞!


亡き父の動きをトレースして目の前の俺に

挑みかかった。


ナニッ!!


全く同じ動きで俺の体目掛けて、

破邪の舞が襲いかかってきた。


これ無理過ぎるだろ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ