表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/11

8 魔族について

「っはぁ……。」


スレートさんは深い溜息をついた。

あ、なんか聞いちゃいけない話題だったかな。


「そうですね…残り1割はいわゆる魔族という奴らです。」


スレートさんの目に軽蔑の色が浮かぶ。

あまり、好ましくないようだ。

スレートさんは再び歩き出し、私達は着いていく。


「魔族は呪縛魔法を得意とする、精霊に嫌われた種族です。」


基本第二位精霊と一般人は契約できますが、魔族は精霊に嫌われているので、精霊を介しての魔法は使えない。

ただし、無理矢理精霊を短時間だが使役すること、人と契約している精霊を奪って使役すること、契約を本人達の意思関係なしに解除することが出来るらしい。


「中でもよく狙われるのは闇属性ですね。

魔族が闇属性を多く使うのに対し、我々人はあまり光属性を有しておりません。」


多くの水属性や火属性では正面から戦うのは、明らかに不利らしい。


属性にも相性がある。

時と聖は例外だが、

闇は光に弱い。水、火、地、風には強い。

一方、光は火、水、地、風に弱い。だが闇には強いようだ。


「普通に生活するには落ちこぼれだけど、いざと言う時頼りにされるのは光属性、てことか…。」


ネコが後ろで呟く。

ハクジが、握っていた手にきゅ、と力を込めた。


「僕はハクジに強いけど、嫌われ者になりやすいんだよ…。」


闇属性って言うだけで、と隣で聞こえた声に反応する。


「ニビは自分の仲間が無理矢理使われて悲しい?」

「そりゃね。

魔族に無理矢理使役されたら、解放されても第二位精霊はすぐに現世にいられなくなる。」


第一位精霊は分からないけど、第二位精霊だと契約自体切れやすくなる。

精霊達が1番望んでいない結果になる。


「…それは僕も嫌だよ。

不本意だけど闇に同意する。」

「光からの同意なら要らない。」


ハクジの一言にニビが突っかかる。

ハァン!!?、とハクジがキレるが、ニビは華麗にスルーして、

私の空いていた方の手を掴んだ。


「僕にはミユがいればそれだけでいいから。」


ふわ、と造形のいい顔が綻ぶけど、いざとなれば人なんか殺せるんだから、という意思も感じられてぞく、とする。


「種族の話はもういいでしょう。」


ある大きな建物の前でスレートさんが足を止めた。


「この建物は学び舎です。

青眼の、スーベリィ入り確定の成人前の子供が勉強する場所。

後はここで教えて貰ってください。」


こちらからは見えませんが、奥の通路からスーベリィ共通の宿舎があり、近くに別の神殿もある、と最後にスレートさんが教えてくれた。

入る前に精霊達を精霊界に戻し、指定の服を渡された。

教官室へ向かった後着替えなきゃいけないらしい。

建物の中に入ってスレートさんにお礼を言えば、いいですよ、と人のいい笑顔を浮かべてくれた。

一時お別れし、教えて貰った教官室へ私達3人は向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ