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1 グラスとウイズと3人

初めまして、逆叉 冬希です。

小説を投稿するのは初めてで至らぬ点が目立つかと思いますが、読んでもらえたら嬉しいです。

どうぞ、よろしくお願いします。

私―佐々木 美結―と、幼なじみ―山口 大地と猫田 孝次―は空から落ちていた。

頭の上には青く広い海が広がっている。


…………死ぬ。


そう思った時、私達は、


「まーた召喚者か」


竜と竜に乗った人に助けられていた。


「あの、」

「しかも、全員青眼の精霊の愛し子か。」


青眼…??

私は母がフランス人、父が日本人のハーフで、青眼黒髪だから合っているけど…。

大ちゃんとネコは黒眼だったはず。


竜の長い首の上にひっかかったように跨る私達は目を合わせた。

まるで、空の色を吸い込んだような。

海の色を吸い込んだような、私と同じ青い目をしていた。


「召喚者なら何も知らないか。」


茶色の短髪をしたお兄さんはガハハ、と大きい声で笑った後に私達にこの世界のことを話してくれた。


青眼は精霊に愛されている証で、通常より頭が良くなり、運動が得意になり、更に物事の変化に敏感になるようだ。


精霊というのは、魔法を使うのに必要な属性に分かれた小さな妖精のようなものらしい。


魔法を使うには、魔道具という魔力が詰まった道具を使うか、体の中にある魔力や空気中にある魔力を集めて使うらしい。


属性は火、水、地、風、光、闇、時、聖の8つがあるらしい。


お兄さん―グラス・バングさん―は他にも色々教えてくれたけど、私の頭じゃあまり覚えられなかった。


「ほーら、見えたぞ。

あれが、ユーフォムア竜王国だ。」


空を飛んでいた私達は、グラスさんが指さした大地に釘付けになった。


「すっげ。」


あまりにも広い大地にネコが声を上げる。


「ほんとに広い。

日本の何倍くらいあるんだろ。」


大ちゃんが身を乗り出して、竜王国の土地を見渡す。


『危ないぞ。』


急に聞こえた低い響く声に、私達はびく、と肩を震わせた。

なんの声??


「ウイズ、心配すんなって。」


グラスさんが喉を鳴らすようにくつくつと笑う。

私達が乗っている竜が目線をちら、と私達に向けて、ため息をつくように鳴いた。


『落ちたらお前が拾いにいけよ。』

「わぁーってるって。」


竜が喋ったことの方が驚きで、グラスさんとウイズと呼ばれた竜が親しいことに気付かなかった。

心臓をドキドキさせながら、もうすぐで着く、という時に


「っわ、」


突風が吹いた。


「あ、」

「あっ!?」


一番前に乗っていたネコが滑り落ちた。


「ネコっ!!」

「孝次!!!」


私と大ちゃんが叫んで手を伸ばす。

指先が触れ合うこともなく、ネコが真っ逆さまに落ちていった。


「猫田!!!!!」

「しっかり捕まってろよ。」


焦る私達の声を遮ってグラスさんが落ち着いた声でそう言う。

ぎゅ、としがみつくように龍の鱗を掴み直し、後ろに乗っているグラスさんを見つめる。


「ちゃんと助けるから。」


そう言って、グラスさんも真っ逆さまに落ちていった。


「っっ、グラスさ、」


そして、グラスさんは赤っぽい鱗が綺麗な竜になった。

ぐんぐん落ちていって、竜はネコに追いついた。

ネコを口に挟んでグラスさんは私達が乗ってる竜の隣に並んだ。


『危なかったなぁ。』


からからと笑いそうな雰囲気を漂わせながらグラスさんは笑った。

またため息をつくように竜は鳴いた。


ユーフォムア竜王国はすぐそこだ。

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