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6.騎士団長

夏休みに入ったのでたくさんかける!と思ったら課題多すぎませんかね?補習もあるっていうのに終わらないじゃないですか!


暇な時間つくって貯めておきます。





「あっぶねあっぶね。せっかく神様から貰ったこのカバンを無くしてしまうところだった。他にもいろいろと入ってるみたいだし。」


少し歩いたところでカバンを置いてきたことに気づいた零は急いで取りに帰り、とても速いスピードで村への道を進んでいる。


(あそこ火が燃えている。村だな。ん?お祭りみたいなのをやってるみたいだ。何かあったのか?それよりどうやって入るかが問題だ。)


村の手前にある森の木の上で様子を見ている。


(お金が必要かもしれないな。カバンの中をきちんと見てみるか。え、さっきまでなかったのに頭の中に情報が流れてきてる!?知りたいと思ったら流れるのか?さっきは服しか頭になかったもんな。)


――――――――――――――――――――――――


銅貨 100枚

銀貨 100枚

金貨 100枚

計111,000アル


ミスリルの刀×2


魔力ポーション(小)×5


回復ポーション(小)×5


フランスパン×5


生肉1kg


水10L


魔石Fランク 1個


――――――――――――――――――――――――


「こんなに入ってたのか!?重さを感じないとは流石だなぁ。さて紙には確か

銅貨10アル

銀貨100アル

金貨1,000アルで1アル=10円と書いてあったな。てことは今金持ちか?刀とか気になるものがあったけどまた今度でいっか。とにかくあの村に入らないと休めないもんなぁ。早速行ってみようか。」


木から降りて村の門がある所まで一直線に歩く。


(誰かいるな。門番さんか?村の中ではお祭り騒ぎなのに楽しめないなんて可哀想に。)


「おい、止まれ!お前は何者でどこから来たんだ?」


門の近くにいた鎧を着ている体格のいい男に槍を構えられている。


「あ、はい。僕は気づいたら森にいたんです。で、立て札にこっちの方に村があると書かれていてそれに従ってきました。」


「なるほど。だがしかし信憑性に欠けるな。まぁいい。お前が悪さをしても今日は王国から騎士団長様が来てくださっているんだ。対応できるさ。特別だぞ。入れ。」


そう言って構えをといた。


(んー。そういやここはどこの国のどこなんだ?しかも騎士団長が来るなんて何があった?あのお祭り騒ぎといい理解できないなぁ。)


「ん?どうした?入らないのか?」


「いえいえ!入らせていただきます。ところでここって何ていう場所なんですか?」


ここで場所について聞いてみることにした。


「ガハハハハ、お前そんなことも知らんのか?仕方がねぇな。ここはサンドル大陸の1番右側にあるアルファ王国のさらに右端のアキレス村だ!すげーだろ!?ここを何度も救ってくれた騎士団長様の名前が入ってるんだ!そんなのここ以外聞いたことがねぇぜ!」


豪快に笑いながら自慢げに話している。


「へー。やっぱり騎士団長様ってお強いんですか?」


「バ、バッキャロー!そんなのあたりめぇじゃねえか!!それよりお前その話は絶対に騎士団長様の前でするんじゃねぇぞ?あの方はワイバーン3体を1人でやっつけたっていう伝説もあるんだ。だがなこの国を愛しすぎたが故に残酷な部分も持ち合わせてる。敵対したやつはとにかく容赦しねぇって噂だ。訓練でさえ誰一人として相手になろうって奴がいねぇときた。伝説も噂も本物だろうな。」


後半には少し体を小さくしながら語ってくれた。


「それは大変ですね!ではこの辺で失礼します。」


(やべぇやべぇ!そんなやつと戦ったりしたら面倒くさい!あの神様め、よくもこんなイベント中の村に案内してくれちゃって。いい迷惑だ。)


なんてことを思いながら急ぎ目に門を通り抜ける。


(外にいた時からも結構聞こえてたけどかなり賑やかだな。騎士団長1人来ただけでこの騒ぎってことか?とんでもねぇな。ん?)


「やぁ。今日初めて見る顔だね。もしかしてさっき来たのかな?」


爽やかな表情で話しかけてきたのはコップを片手に持った1人の男だった。酔っている感じはしないがお酒の匂いがする。


「はい。さっき来ました。」


「やっぱりか!誰か入ってきたと思ったんだよね。、、、ところで君そんなに強そうじゃないけど何の目的でここに来たんだい?私がいる限り何もさせやしないよ?」


威圧感を全く感じないが、どこか普通ではないオーラを身にまとっているのが分かる。


「ここには一泊するだけですよ。明日にはもう出ます。ただの旅の途中です。では。」


(こいつ絶対に騎士団長とかいうやつだろ!さっきの門番とは比べもんになんねぇぞ!)


「そうか。」


何を考えているのか返事が最初の軽いトーンではなくなった。


「騎士団長様ぁ!あっちで続き飲みましょうよぉ!」


鎧を着たおじさん達数人が向かってきた。全員顔が赤くなっており、酔っているのがわかる。


(今だ!)


「すまないね、今ここにいる……いないだと?」


「なーに言ってんですかぁ?だぁれもいないですよぉ?早く行きましょうってばぁ!」


「あ、ああ。そうだね、分かったから引っ張らないでくれ!」


威圧感たっぷりだったと思われる騎士団長は()()()()()で引きずられて行った。


(ふぅ。上手くいったな。おかげで戦力隠蔽の効果を確認することが出来た。騎士団長クラスの人間に気づかれないのであれば、大抵の事はなんとかなるでしょ。戦力だけでなく、存在そのものを隠蔽してくれるとは便利なものだなぁ。)


「さて、あそこに見える宿屋にでも泊まるかな。もう真っ暗だし、お腹も空いたし、眠たいしで大変だぁ。」


大きい欠伸をしながら宿屋に向かう。宿屋は他の一軒家と比べるとやはり大きく、5階分はあるだろう高さがあり周りと同様に木でできている。

ドアを開け入ると建ってからかなり経つのかところどころボロボロになっているのがわかる。


「いらっしゃい!1泊100アルだよ!ご飯は2食分ついてくるさ!どうする?」


少しふくよかなおばさんが出迎えてくれた。声は中々大きく、元気の良さが溢れている。


「1泊分でお願いします。ご飯は今から食べたいんですけど。」


「了解!今から用意するから待ってな!料金は先払いだから、ご飯を持ってくる時に用意しときな!」


そう言って奥の方に行ってしまった。


(あそこのテーブルでいっか。)


部屋の角にあるテーブルに座る。1階部分は全て飲食専用になっているようだ。

零はカバンから100アルすなわち銀貨1枚を取り出し、投げて遊んでいた。


少ししてお盆を持ったおばさんが戻ってきた。


「はい!お待ちどうさん!今日は騎士団長様がやっつけてくれたオークから手に入れた肉をだいぶいただけたからね。その肉を揚げたものをご飯に乗っけてみたよ!確かかつての勇者様達から取り入れたと言われているカツ丼ってやつさ!召し上がれ!」


「あ、はい。いただきます。」


見た目も味も確かにカツ丼だが、肉の厚みが一般的なものに比べ2倍近くある。火が通ってないと思いきやきちんと中まで焼けており、食べごたえがある。しかし、とにかく大きいのですぐにお腹が膨れる。


「うっ。ご、ごちそうさまでした。これ宿泊代です。へ、部屋はどこですか?」


「お粗末さま!お金は確かにいただいたよ!あんたの部屋は3階の右奥にあるよ。ゆっくり休んでおいで!」


膨らんだお腹を気にしながら言われた通りの部屋につき中に入る。


「あのおばさん食べてる間ずっと側で立ってるのはひどいよぉ、、。食べ切るのに何分かかったと思ってるんだ。1時間はかかってるのに、、。」


部屋に入るなり文句を言うが満腹感と疲労感からくる眠気に襲われ、ベットに座る。


「あ、ベットは普通だ。1泊1000円程でこの感じだと、日本よりも物価が安いのか。いいことかな?んんー、眠っ」


耐えきれずそのまま横になり眠ってしまった。



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