眠れない勇者が気になって仕方がない事―悪役令嬢が思い出す何かに関して―
勇者「悪役令嬢って……ある日突然この世界が前世でプレイした乙女ゲームなんだとか思いだしたりするじゃん?(-ω-)/」
魔法使い「その結果、断罪されない様に振舞う様になったりするわけだから、そうなると悪役と呼んで良いのか迷うけど……思い出したりするね?( `ー´)ノ」
勇者「……思い出す切っ掛け......SAN値が著しく下がった結果とかじゃ無いんだよね......?(汗)」
魔法使い「その場合、『深海に潜む大いなるあの御方』の声とかを令嬢は聞く事になってるだろうから、ジャンルはホラーになるに違いないな!?Σ(゜Д゜;) そしてその場合、『あの御方』と戦うのは役目的に勇者である君の仕事になるだろうよ!」
勇者「ちょwww嫌だよ無理無理! なんでそんな「勇者御一行様☆黄泉平坂観光ツアー」みたいな事になっちゃうのさ!? 僕の仕事は魔王のとっつぁんをシバキ倒すまでであって、『あの御方』を倒すのは専門外だよ! というか人類には無理でしょう!? せめて、せめて世界観がラブクラフト御大準拠かダーレス先生準拠かくらいは、明らかになっていない事にはっ!? ちなみに前者だった場合は、どうあがいても絶望じゃあないか!(ノД`)・゜・。」
魔法使い「……だろう? ステータスウインドウを見たら、SAN値だけが表示されウインドウから目を離そうとすると、「窓の外に!窓の外に!」とか出てくる仕様のゲームはもはや乙女ゲーの姿をした違う何かだ。出てくる登場人物も、攻略対象者の皮を被っているだけで、正体はコズミックホラーに違いないぞ……?(ゴクリ)」
勇者「そうなると……特に気になるのは王子とかかな......? 記憶を思い出す前のキツイ悪役令嬢ちゃんだったり、政治の日々に王子は摩耗しきっていたりしたから、実は聖女様だったりするヒロインの方に入れ込んじゃったりするわけでしょ? でも聖女様って、そんなホイホイ町中にいたりするものじゃないと思うんだよ。仮にいたとしても、こう……欲を捨て世を捨て己を捨てて祈りつつ、迷える皆さんの灯になりましょうみたいな感じで、恋愛方向に舵を簡単に切る人とも思えないというか。そこにクトルゥー路線を混ぜてみるなら....('ω')ノ」
魔法使い「……日々の仕事に疲れていた王子が、何かに呼ばれる様に入った宝物庫の中に封印されていた呪物のミイラとかが……王子には聖女様に見えた……とか?( ;∀;)」
勇者「耳なし芳一も墓場が壮大な御殿に見えたとかいうしね! 「君との婚約を破棄するm9(-_-メ)」と言い放った王子の傍らには、とても美しい聖女様がいるように王子には見えて……悪役令嬢ちゃん&来賓の皆様の目には、黒衣を纏った包帯だらけのミイラと戯れる王子の姿が見えている……!\(^o^)/」
魔法使い「悪役令嬢ものというよりは、悪厄霊障ものだな!?これ、悪役令嬢女史は前世の記憶が戻ったとして、舞踏会の会場に入った時点でもう詰んでないか!? これ幸いとばかりに婚約破棄を受け入れて国外追放されようにも、破棄イベントに関わった連中は全員「窓の外に!窓の外に!」になってる様子しか想像出来ないぞ!?(ノД`)・゜・。」
(その瞬間、野営中で寝ていたはずの僧侶が突然毛布を蹴り上げるように立ち上がる!)
僧侶「そこで!聖女には及ばずとも、信仰に身を捧げる私が名案を持ってまいりました!(*^▽^*)b」
勇者「おお!妖怪退治の専門家! 僧侶ちゃんこのSAN値ダダ下がりイベントの中で正気を保つ方法が何かあるというのかい!\(^o^)/」
魔法使い「信仰というより、アルコールの肝臓への進攻の方が深刻そうな君が正気......瘴気の間違いとかではないんだよな......?で、どんな方法があると?(-_-;)」
僧侶「断罪イベント発生前に浴びるほど飲んで、記憶を飛ばしてしまえば王子もミイラも見ないで済みます! 哀しい事や困ったことは大概飲んでしまえば全て忘れてしまえるものですよ☆(*^▽^*)」
勇者「ソレダ!m9(*^▽^*)」
魔法使い「多分、意識が朦朧としている間に謎の邪教徒とかに縛り上げられて生贄とかにされるだろうよ……! 死なないまでも人類を卒業して悩みも苦しみも無い幸せの国で、イアイアとか言っているオチになる悪寒しかないな!」
僧侶「なんと! 困った時のお酒パワーすら通用しないとは!? マルチバットエンド方式という事ですね。これは中々に難問かもしれません......Σ(・ω・ノ)ノ!」
(そこに大太刀を持った戦士が監視から戻ってきた!)
戦士「拙者先ほどから聞いていて思ったのだが……では、記憶を取り戻した時点で「欲を捨て世を捨て己を捨て祈りつつ、人々の灯になろう」とかしておられる本来の聖女様の元へ、出家するというのはどうであろうか? 惨劇が発生する頃合いには遠くの修道院とか、深山幽谷で雲水とかになっておれば、こう生存そのものは不可能ではない様にも思うのだが……('◇')ゞ」
勇者&魔法使い&戦士「「「「…」」」」
勇者「あれ!? 意外に手堅い戦術かもしれないね!? ただ乙女ゲーとして考えた場合、シナリオが始まる前から全てが終わっちゃってるようにも思うけど!?(/・ω・)/」
魔法使い「いや......これは最終シナリオ間際で突如タイムリープが発生するタイプという事で……それはそれでありなのかもしれない。惨劇が発生前に無かったことにする系の話!( `ー´)ノ」
戦士「おお、思いのほか良い反応! しかしそうなると……王子がヤバイ宝物庫へ入る前にどうにかするというのも出来そうではないか?('◇')ゞ」
僧侶「いえいえ。ラブクラフト先生系の話だった場合、王子は魅入られた時点で詰んでおります!宝物庫そのものをどうにかしようにも、その場合悪役令嬢女史の方に呪いが掛かってしまうという事にも……あ!」
勇者「おや、僧侶ちゃん何か気になる事もであるのかなっ!\(^o^)/」
僧侶「悪役令嬢女史は……タイムリープなさっているという事は既に......惨劇を経験されておられるのですよね? という事はタイムリープした時点でSAN値は底値をついている事になりません......? 王国の新たな厄災が時を越えて戻ってきただけの様にも……(゜Д゜;)」
勇者&魔法使い&僧侶&戦士「「「「…」」」」
魔法使い「やはり君がどうにかするしかないな! 勇者がんばえー☆」
勇者「亡命する! 亡命は全てを解決する!(ノД`)・゜・。」
おしまい




