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第九話「金山の発掘へ」


 山賊の生き残りを排除した後の平穏な日常――


 ギリギリのところでのぞき魔の汚名を着せられるところを回避した。

 川で水浴びをしている娘たちの「キャッキャ」という声が森の囁きと重なり平和の象徴と見える。

 全裸の彼女たちは俺がいるにもかかわらず堂々と水浴び。


 正直凝視できない。

 娘たちは特に気にしていないように窺えるが、それはそれで良いことなのか悪いことなのか……



 首から全身を水につけて、浮き袋のように胸を浮かせる者。

 岩に腰掛け、優しい日差しを感じる者。

 背泳ぎで泳ぐ者など様々だ。


 そんな、愉快な彼女たちを俺はズボンを膝までめくり、足湯のように水浴びをしていた。


 すると。

 俺の股の間から全裸のエバが口元まで水をつけて、泡をぶくぶくしながらこちらを覗き込んでいる。

 

 なんちゅう角度から除く表情やねん。

 エロい。



「アーサー様 お気持ち良いですか?」


「…ああ」


 毎回気になるが、エバのどっちとも取れる発言はやめて欲しい。

 

 ふと、川のそこに黄金に光る物を確認。

 なんだ? と目を細めて見る。

 太陽の光が反射してる?

 ではなく。

 気になり、近くまで行き覗き込んだ。


 両手ですくい上げるように地面の泥と一緒に両手に収めた。

 泥をかき分けて見てみると胡麻サイズに輝く砂金が確認できた。

 辺りをよく見ると、ところどころ光るものが確認できる。



 他の光る物もすくい上げて確認すると、やはり黄金色に光っている。



 もしやと思い、エバ達で七人に問いかけた。


「おいーみんな~」


「なんでしょう?」

 

 彼女たちは集まりだした。


「この辺一帯。この山は…もしかして火山?」



 七人は一体何だろうと首を傾げながら答えた。


「ええ、むかし火山活動が活発でよく噴火する度に避難していたという話を聞いたことがあります」


 

 一度目の死ぬ前にこの地域に移り住んだが、そんなことは聞いたこと無かった。

 ただ、砂金があるということは……

 この山は金山の可能性が見えてきた。



「もしかしたらここは金山かもしれない」

「見てください。この川一帯に複数の砂金が見えます」


 胡麻粒の金を掲げた。

 七人の彼女たちも落ちている砂金を拾った。



「もっと山奥に行って捜索して、掘れば金が見つかるかも」

「そうすれば、この村は大金持ちだ」

 

 それに鉱物(宝石)だって採取できる可能性だってある。

 そうなればこの村は豊かになるぞ。


「金はどこの都市でも高値で取引されています。採取した金はお金に換金や物資に換金すれば村に足りなかったガスや電気も引けることになります」

「つまり、いま村の歴史が変わろうとしているかもしれません」


「おおー」

 

 彼女たちは力説する村の未来を真剣に聞いていた。


「ただ、砂金が見つかっただけで換金できる大きさの金が見つかったわけではないので、見つかればの話ですがね」

「仮に見つかった時。話を外に広げてはいけません」

「金山が見つかったという情報が世界に広まると、この山に人が集まって争いが始まるかもしれません。そうすれば、今のこの村では太刀打ちできなくなってしまいます」

「ですので皆さん慎重に行動しましょう」


 娘たちはなるべく小さい声で喜んだ。



 たまたま水浴びをしていたほとりで見つかった砂金。

 それはこの山にはお宝が眠っているのではないかと仮説を立てた。

 その可能性は高いと踏んだ俺は皆に協力を要請し山へ散策することとなった。



×××



 早速俺たちと村の男数人で森を散策。

 村の男たちは山の中段を捜索。


 火山活動が見られる頂上付近では俺とアナ、元々一つ屋根の下で一緒に暮らしていた。

 メイ・シュワルサーという女性を同行することになった。


 とても無口で変態かも――


 メイ・シュワルサー。

 黒髪美人。

 三つ編み前髪パッツンがロリっ子を漂わせる。

腰の位置まである髪の毛の長さ。

 見てくれと言わんばかり、今にもボタンが弾けそうなシャツを着て相手を誘惑ボディーEカップだ。



 この子が同行者に選ばれた理由が金属の探知ができる生まれ持っての才能があった。

 金属の種類や性質、難易度が判定でき、探知もできる。

 村での役割は鍛冶屋に属し、村人の剣などの武器を作成している。

 計三人で頂上へ向かう。




×××


 頂上へ進む道中――


 道中は魔物を警戒をしながら、進んでいく。

 頂上に行くほどやはり手強い魔物と遭遇する可能性がある。

 警戒が必要だ。


 頂上付近――

 気温も徐々に上がっていく。


 みんな汗だくだ。

 ぺちゃのアナはさておき、Eカップのメイが暑いとわがままを言い出した。


 シャツを一枚脱ぎ、俺に目もくれずタンクトップ一枚へ。

 谷間が強烈に窺える。



 俺は横目で確認。

 そしてニヤリ。

 視線はもちろんおっぱいだ。



 流石はロリっ子巨乳。

 インパクト。

 横目をやめて凝視に切り替えた。



「ねータンクトップも脱ぎたいんですけどー」

 

 ずっと我慢していたのか、無口なロリっ子巨乳と思われていたが、まさかのギャルっぽい言葉。


 タンクトップの胸元をパタパタ。

 胸が見えそう。

 興奮するーー。


「どうぞどうぞ」と言いかけたが制止。


「少しは我慢してください」

「みんな暑いんです」



「はーい」 


 ギャルぽいこの子でも意外と素直だ。


 流石は、ロリっ子巨乳ギャル。

 そう名付けよう。


 矛盾しすぎているあだ名に、逆に興奮。


 そんな会話を進める中、ついに頂上へ到達。

 辺り一面岩肌で赤く熱を持った地面。

 岩肌と岩肌の間から蒸気が吹き出している

 気温は分からないがとにかく暑い。



「とりあえず、一休みしましょう」

 

 休憩を促す。



 ロリっ子巨乳ギャルは

「えーここでー? あつい。あつい。」



「しょうがないですねー」


 確かにこの暑さ、尋常じゃない。

 休憩どころじゃなく、蒸し風呂以上の暑さ。

 死んでしまう。

 ここままでは幼女のアナまで全裸になってしまう懸念がある。



 【氷結系魔法 スノードーム】

 基礎魔法を掛け合わせて新たな系統魔法を生成。

 風系魔法&水系魔法を組み合わせて氷結系魔法


 俺は地面に右手を添えた。

 そこから小売りの柱が連なっていく。

 周囲を氷で覆われた小さなドームを生成した。

 

「ひとまずこの中で休みましょう」


 三人はドームへ入ると、

「涼し~」

 彼女たちは喜んだ。



 といっても、こんな暑さじゃすぐに溶けてしまう。

 一時的な物だな。

 もっと安全に休めるところは…



 周囲を確認した。



 すると、蜃気楼?

 ボワボワとあたりの岩肌がぼやけて見える。

 頭が暑さでやられたか?


 そんな高熱の中、およそ50メートル先から漆黒に染まる毛を靡かせながらこちらを窺ってくる。

 ノシノシと歩いてくる魔物。

 デカい。4メートルはあるか?

 姿形は狼に似ているが、尻尾が四本。一尾ごとに感情があるのか、喜怒哀楽の表情。


 本体の狼の顔はキリッとした目付きだ。鋭いキバと爪が獰猛と窺える。



 どことなくやばい。明らかだ

 危機察知を感じた。



 喜怒哀楽を持つ四本の尾の一つ。

 喜怒哀楽の怒が激しく動き始め、主張を始めた。

 すると、それと同調したのか本体の狼の顔も怒に変貌していくと共に、俺たちに突進を始めた。



「みんなヤバい!逃げるぞ!」


 掛け声とともにアナとメイは狼を確認。


 間に合わないと察した。

 二人を抱えてジャンプして突進を回避。



 狼は氷のドームを突進で粉々に砕いた。

 砕かれて小さくなった氷が地面に落ちるとみるみるうちに地面の熱によって溶けていく。



【フォージャッシュウルフ】

 火山地帯を好んで生息し、溶岩や鉱物を餌として食す。

 狼に似た風貌と四つの尾がそれぞれの感情を持ち、四パターンの感情表現によって戦闘の特徴や攻撃パターンを変えてくる。

 本体と思われる狼の頭はダミーに近く、四つの尾が指示を与えている。



「ガルルルル ウオーン」と遠吠え。



 遠吠えを聞き、再度攻撃が来ることを認識。

「来る!」


 後ろ足で地面を引っ掻きながら再度突進と同時に鋭くとがった石の礫を口から発射。

 その、石の礫は蒸気を発しながら熱を持っている。



 回避。

 独立して回避したため、フォージャッシュウルフは3人のうちどいつを狙おうか迷っているようだった。

 俺に狙いを定め、石の礫を連続して飛ばしてきた。




 すぐさま防御魔法陣で石の礫を防いだが、魔法陣に突き刺さった礫の熱で魔法陣が徐々に溶けていく。


 熱の高さが尋常ではない。

 石の礫の勢いがあまりにも強すぎて、ジャンプして避けたが、勢いに負けて、後方にあった岩石の壁に激突した。



 激突の衝撃から砂塵が経つ。


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