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第三十一話「乙女の日常ライフには厳しい世界が付き物です」


 至近距離の顔面がお互いの心を熱くした。

 互いに激しい動悸と赤い顔。

 老害である俺の下の方も激しく血が回ってきた。

 俺は見つめ合ったあと、自身の目と体で彼女の人体観察をおこなった。


 それはどういうことかと言うと、

 せっかくの美女との接近。

 これほど、肌の温もりを感じることは無いかもしれないと、俺は彼女と見つめ合いながら下半身を少し動かしたりした。


 至近距離から色々把握することも出来た。

 ・毛穴が全くないまるでゆで卵肌だ。

 ・唇は分厚くハリがある。

 ・まつ毛が長く目がぱっちり。

 ・髪の毛はサラサラ、枝毛がない。

 ・匂いはシトラスの香り。暗殺者の割に良い香りだ。

 ・身体の密着により、この子の胸のサイズはFだ。

 ・スリムで興奮する体とも確認できる。


 俺は何事も無かったように、ゆっくりと上体を起こした。

 この短時間で彼女の身体を80パーセントほど把握出来た。

 ある意味特殊能力と見て良い。

 この凄さを分かる方いませんかね?


 モナ自身はまだ、突然の出来事に状況を把握出来ていないようだった。

 

 乗っている俺の身体は勝手に腰を振っていた。

 騎乗位。


 すると、モナは全身に鳥肌が立って悪寒を察していた。

 

 モナは経験したことないザワザワ感に顔を赤くしながら俺の股間をズコンッと蹴り上げてきた。


「おぉーのぉー」


 叫びながら悶え苦しんだ。


「サイテーほんとにサイテー!」

「ありえない!」

「この老害が!」


「そこ急所……」


 モナは性的体験を得たことから自身を守るように手で体を覆って見せた。


「ありえないありえない。こんな可愛くて愛想のいい乙女の体に手を出すなんて…もう…みんなに合わす顔がない…」


 モナは落胆。

 膝から崩れ落ちて涙を流した。


 おそらく嘘泣きであろう。


 俺は股間の痛みと戦いながらも発した。


「いやいや、可愛いは認めるけど愛想のいいは間違ってますよー(笑)」


 俺は嘲笑った。

 モナがあまりにも見え見えの嘘をつくからだ。

 俺が悪いわけでは決してない。

 断言する。


 涙がこぼれる中。

 怒りの形相に変貌し、髪の毛を逆立たせながらモナは俺の顔面に右ストレートを送り込もうとしていた。


 バカが! 俺に同じ技は通じない。

 俺は両手でブロッキング。

 ガードの体勢に。

 ところが、モナは俺の予想を遥かに超える知能で攻撃してきた。


 顔面を殴ると見せかけて、ブロッキングでガラ空きのボディーにヒット。


「グッヘッ」


 俺はボディーを食らったがまだ戦える。

 身をかがめて、顔面とボディーをブロッキング。


 鉄壁。

 俺は守りの天才だ。


 次の瞬間、モナは人智を超えた。

 これはボクシングの試合ではないのか?

 彼女は違反行為をした。


 右の蹴りをまだジワジワと痛みが残る股間に二度目のヒットをくらわした。


「おぉ~のぉ~」


 俺の耳に聞こえたのはキン~という金属音。

 俺はその場に倒れて股間を押さえた。

 モナの方が一枚も二枚も上手だった。


 そして、間髪入れずに倒れて悶える俺の腹に蹴りを何発も入れてくる。


「死ね! 死ね! 死ね!」


 勢いをつけて、


「死ね! 死ね! 死ね!」


 両手が股間に集中している俺に対処はできなかった。

 ぴえん。


「ちょっと待って!」


「待たない!」


「ちょっと!」


「うるさい!」


「それ見てそれ!」


 俺は指さした。

 そこには五センチ程の針が地面に刺さっていた。


 モナは蹴りを一度静止してくれた。


「何よこれ」


「神経毒の針。あいつらが打ってきたんだ」


「え?」


「それで俺はモナに覆いかぶさったんだ」


 俺の股間の痛みは治まらない。

 モナは今の出来事を理解したあと、もう一発俺に蹴りを入れて終焉。


「バサッ」っと高速の動きで五人の黒尽くめが俺たちの周囲を囲んだ。


 モナはダガーナイフを構えた。


「女、神経毒の針をかわすとは……いや…あんたか」


 黒尽くめは悶える俺に目を合わした。

 どうやらこいつは、こちら側の力関係を理解しているようだ。

 この老害を上と見ている。


「私たちに何か用?」


 モナは睨みを利かして威嚇した。

 過去に何度も修羅場を経験してきたモナからすれば、こんなことも日常茶飯事だったかもしれない。

 モナは冷静を保っている。


「ええ、あなたを捉えて売買しようと考えておりまして」


「人身売買ってことね」


 人身売買。

 まさか、こんなヤツらに付けられていたとはな。

 こいつらの主な獲物は獣人だと思っていたが、そうでも無いのか?


「察しがいいことで結構。大人しく捕まってくれませんか?」


「なぜ?」


「なぜと言われたら、あなたの体、実に良い。貴族というのは表面の面構えは立派ですが裏でコソコソとやっておりますからね、そういう貴族からお金を頂くのですよ。どうやら貴族はあなたのような体が好みのようで」


「ゲスが」


 なるほどな。

 性奴隷って訳か。

 可愛い女性を標的にし、金品の報酬。

 まさにゲスだな。


 五人の黒尽くめは俺の事をすっかり忘れてモナに詰め寄ってくる。

 さすがにこの人数相手に部が悪すぎるか?

 モナはそこそこ力のある女性だが、数の前では太刀打ちできないと見た。

 元々、俺を連行するという目的のもと動いているからここから一人で逃亡することもなさそうだ。

 まあ、そもそも逃げ切れるかも皆無。


 俺はモナの焦る顔を拝みながら考えていた。

 選択肢は三つ。

 1、俺が黒尽くめを全員倒し、モナから感謝の意を込めてキスされる。

 2、モナのことはほって置いて黒尽くめに連れ去られる。

 3、モナが黒尽くめを全員倒して、怪我をしているところを俺が助けてキスされる。


「ちょっと待ってくれ!」

 

 俺は独り言のように発した。

 まだ痛みが残る中、地面に倒れた状態で。


「えっ?」


 モナと黒尽くめは俺に注目している


「モナは1から3の番号何番が好き?」


「は? あんた何言ってんの?」


 確かに何を言っているんだ俺は。


「私は1が好ましい」


「は?」


 確かに「は?」だ。


 黒尽くめの一人が俺を罵倒。


「クソジジイ黙ってろ」


 黒尽くめの視線が俺に注がれる中、チャンスと思ったのかモナは仕掛けた。

 高速の移動だが、俺ほどではない動き。

 正直見切れる動きだ。


 黒尽くめの一人の胸にダガーナイフを突き刺した。

 油断しすぎたようだ。

 黒尽くめの男はナイフが突き刺ささったまま倒れた。


 続いて二人目に攻撃を仕掛けようとした。

 ホルダーから別のナイフを取りだそうとした瞬間。

 別の黒尽くめがモナを地面に押さえつけた。


「離して! 離しなさい!」


 首を持ちながら体の体重をモナに注いだ事により、身動きが取れない。


 あまりにも激しく抵抗するモナに嫌気を指した黒尽くめは、


「大人しくしろ女!」


 黒尽くめはモナの頬を一発殴り、着ているワンピースを引きちぎった。

 引きちぎったことにより裸体が顕になる。


 ホワイトの下着が丸見えだ。


 その衝撃からモナは観念したのか静かになった。


 ぷるんっと揺れる胸は幻想的だった。

 俺の瞳にしっかり刻み、様子を窺った。


「そうだ! 大人しくしていろ。すぐに済む」


 黒尽くめは仲間にロープを要求し両腕を縛り始めた。


「念の為だ」


 黒尽くめは神経毒をモナに打とうとしていた。

 これは、一定時間体の自由を封じる毒だ。


 こんなこと、ほんまもんの犯罪者だ。

 強姦に使われる手口。

 さすがの俺も少しイラッとした。


 モナは自分の弱さの悔しさから涙が出そうだった。

 地面に押さえ付けられてろくに声も出せなくなっている。

 体の関節が全てぶらんぶらんと垂れ下がり、力をなくしていた。

 モナは力尽きたように、掠れた声で答えた。


「…いち…」


 精神的苦痛から意識を失ったモナ。

 薄れいく意識から最後に見えたのはアーサーの笑顔だった。


「了解!」


 俺は力尽きる寸前のモナの言葉に心が燃え上がった。

 女の子に助けを求められるというなんとも快感な出来事。

 俺はとにかくやる気だった。

 そして力が湧いてきた。


「十時の方向 木の上に二人。二時の茂みの中に四人。あと二人は……なるほど土系魔法で地面の下か」


 俺は両腕の縄を腕力だけで引きちぎり腰を上げると黒尽くめが一歩下がり、警戒した。


【ジャスミン(作者) 身近なニュース報告欄】♯15

正露丸っていいですよね。

昔と違い、あの独特のにおいが抑えられているバージョンも発売されています。

一年を通して、お腹を下しやすい私にとってかなり良いアイテムですww


第31話です。

宜しくお願い致します。

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