第二十一稿その3
バンパイア村が想像に反して陽気な村だったから私の予想ではフェアリー村は逆に陰気な村なのかな?なんて考えていたんだけど、フェアリー村もそれなりに活気があった。
お祭りとは違うけど、森の中で生活していて笑顔の絶えない村だった。
可愛らしい声でキャッキャッとはしゃいでいる。
「どの辺に聖剣は祀られてるの?」
バジルちゃんとクレソンちゃんに聞く。
もっともバジルちゃんは、フェアリー村に入るなり身を隠すようにルッコラ君の陰に隠れちゃったけど。
王女様なのにねー。親と喧嘩して気まずいのは分かるけどね~。
「あの小高い丘のてっぺんだよ~」
クレソンちゃんがのほほんと言う。
私たちはクレソンちゃんの案内で小高い丘へと向かった。
「バジルちゃんがいれば簡単に手に入るはずよ~」
「やっぱり王女だから?」
「やめなさいよ!私は協力しないわよ?父親や母親にお願いするなんて願い下げよ!」
ひょこっとルッコラ君の陰から顔を出して言うだけ言うと、またヒョイっと隠れた。
なんか可愛い。
「バジルはどうして喧嘩したの?」
「別に。いい加減王位を継げって言われたから断っただけよ」
私が聞くと、悪い?と言わんばかりの不機嫌な声で答えられた。
もしかしてバジルちゃんってすごく偉い人?
「えーっと、今のフェアリーの王様にお願いしないと聖剣って貰えないのかな?」
話をそらす目的で言うとクレソンちゃんが、そんなことはないと思うよ。と答えた。
「パセリちゃんが勇者だしきっと簡単に渡してくれると思うよ~?ただ、バジルちゃんが説得した方が速いと思うけどね~」
そうこうしている内に私たちは、小高い丘を上り始めた。




