第二十稿その3
「すごいよクレソン!」
会議後の会食前に私がクレソンちゃんに言う。
結局他のどの村長も勇者に守られるなら、多少自分たちの村から人手を出してもいいという結論に至った。
話がまとまったことで会食となった。
サラダ村には料理として提供できるものは何もないけどね。
「まだだよ~パセリちゃん~。決まったのは村3つを大きくぐるりと柵で囲うことだけだよ~?この後、見張りはどうするとか最終的には今のサラダ村にみんなが住んで、レタス村の産業をもっと発展させることが目標でしょ~?」
「そうだね。それに、サラダ村とレタス村の間の防衛拠点も作りたいし、バンパイア村との間にも必要になってくるよね。道のりは長いね。」
のんびりとした口調に戻ったクレソンちゃんに、微笑みながら私が言うとクレソンちゃんは、のんびりいきましょ~と微笑み返してくれた。
まぁ、私としてはのんびりこの異世界に居たくはないんだけどね。
会食は質素なものだった。
サラダ村に作物がほとんどないのだから仕方ない。
それをレタス村の村長に伝えて、今後の私の展望を話すと、考えておく。と曖昧な返事だった。
「利益があればってことだと思うよ~。」
話を聞いていたクレソンちゃんが私の背後から言う。
「やっぱり?まだまだ下に見られてるってことかな?」
「それなら、聖剣を探しに行かねーか?」
パクチー君が思わぬ提案をしてきた。
あ、そんなものもあったね。偉才とか何やらですっかり忘れてた。
「いいんじゃない?聖剣と聖盾があれば勇者の印になるから、あんたが勇者って確実に認められるじゃないそうすればめんどくさい交渉なんてしなくても、向こうから助けてくれーってお願いしに来るんじゃない?」
大雑把だけどバジルちゃんの考えはあながち間違いじゃない気がする。
私のラノベでも、サラダ村・レタス村・バンパイア村の連携が確定したら聖剣を探す旅に出るしね。
でもそうなると、また緊急会議が必要になるんじゃない?柵を誰が作るだとかその間に攻められたらどうするんだとか。私がいない場合について話してなかったもんね。
「とりあえず、しばらく柵を作ってから第2回掌握軍対策会議を行いましょ。」
外交ってすごくめんどくさいと改めて思ったのだった。




