第十九稿その3
「あんたたちが掌握軍からこの村を救ってくれたんだろ?なら食い逃げの咎はもうねぇよ。」
食べ物やの店主がそう言うので、パクチー君と私の無銭飲食の罪は消えた。
助かった。けど、気になることもある。
「掌握軍の任務…どこかの街を潰しに行くってことなのかな?」
ポツリと私が言うと、それを含めた今後の作戦を考えることになった。
ついでに私たちにはお金がないからサラダ村のいつもの村長の家に居候させてもらっている。
街道はかなり順調に整備されている。
レタス村へ繋がる橋まで完了したので、とりあえず道の整備は一旦ストップしてもらった。
「パクチーは掌握軍を全滅させたいんだよね?」
村長の家で茹でたじゃが芋を食べながら私が問う。
それが仲間になる条件って言ってたしね。
「それはできれば僕も。」
これはびっくり。
おどおどしながらルッコラ君が手を挙げたよ。
「ま、バンパイアならそう考えるのは当然でしょ?」
バジルちゃんがフン。と鼻を鳴らす。
「どういうこと?」
「あんたばかぁ?」
はい出ました。お馴染みバジルちゃんの口癖。
「バンパイアと掌握軍って言えば、ついこの間までバチバチにやり合ってた仲じゃない。だからあの村も狙われたんでしょ?」
まったくもう。って言われてるけど、そんなの知らないしそんな設定も作ってないもん。
でもそっかー。まさかバンパイアと人民掌握軍にそんな接点があったとはね…
「クレソンちゃんはパセリちゃんにしっかりと協力するよ~?」
「え?あ、ありがとう。とりあえず掌握軍のケルベロス部隊は要注意だね!」
「それとハグレだ。奴が出て来てから掌握軍の戦い方が変わった。最も警戒すべき奴だろう。」
私が言うとパクチー君が補足した。
ハグレ、ケルベロス部隊を注意しつつ今後の作戦を考えることにしたのだった。




