第十八稿その5
私たちはサレに向かって行った。
サレの手はもう読んでいる。箱の能力は使い切らせれば問題ないし、あの握器は直線上に居なければボウガンの矢に当たることもない。
クレソンちゃんの妖精魔法の効果はテキメンで、私は空を自在に飛べるおかげであの握器の攻撃はほぼ無効化した。
しかも、サレは上空への攻撃を予想していなかったのか、空にいる私とクレソンちゃんに対して上手く攻撃ができないでいる。
私達は優勢だった。でも他の戦場はそうではないようだね。
左右の戦場を見ると右の戦場のパクチー君はかなりの大ダメージを受けているようね。敵対していたヤイがこちらを見ている。
左側のバジルちゃんとルッコラ君の戦場は、ルッコラ君が今にも踏み潰されそうな状況。バジルちゃんは捕まりながらギャーギャー騒いでいる。
「握器と掌具は一長一短。そしてそれを扱う者との適正というものもある。偉才に至っては言わずもがな。俺の握器は俺とイマイチ相性が合わなくてな。パクチーの野郎に壊されたやつがお気に入りで相性も良かったんだよ。」
サレが言うと1つの箱を放り投げた。
その後、でもな。と続ける。
「相性が合わなくてもしっかりと戦えるのが優秀な戦士なんだぜ?俺は小将軍。優秀中の優秀だ。どんな状況でも覆せるしどんなに相性が合わない力や武具でも切り抜ける力を持っているんだよ!」
「ま。言いたいことは分かるけどそれには仲間の力ってのもあるんじゃない?」
私が言うと、ふ。と鼻で笑われてしまった。
確かにパクチー君はダメージを受けてるし、バジルちゃんは捕まってる、ルッコラ君はルートに踏み潰された。私の仲間の方が一見弱そうに見えるよね?
「けど、私たちの仲間はそんなにやわじゃないよ?」
私が言うと、こっちの戦場に来ようとしていたヤイをパクチー君が殴り飛ばした。
更に、踏み潰された。ルッコラ君はなんとルートを持ち上げてひっくり返した。
ほらね?あの2人がそう簡単にやられるわけないじゃん?
でも私は敵の仲間もまた、優秀であったことを思い知らされた。
「何を遊んでいるの?」
女の声がした…




