第八稿その4
占い野郎は名前とは裏腹にギャルだった。
「ウチになんか用?」
金髪ミニスカピアス濃いめのグロスにきつい香水、日焼けサロンに通ってるっぽい肌色。
私が苦手なタイプだ。
「オレ達魔王が支配する都市を探してんだ。で、あんたを訊ねれば何か分かるかもって言われてきたんだわ。」
おー。さすがナポリタン。こういう人との会話が弾んでる感じだ。
「あーね。ちょっと座って。」
私ら3人を目の前のイスに座らせたギャルは、いかにもな水晶を覗き見てお告げが来たと言った。
「お告げ?」
ナポリタンが不機嫌そうな声で言うと、しっ。黙って。と怒られた。
チェッと小さく舌打ちをしてからナポリタンは黙った。
「魔王が支配する都市は霧の中を突き進むと、突如晴れる箇所があるから、そこにあるらしいよ。でも気を付けた方がいいね。近くにはハングレってモンスターがうようよしてるから。」
「ハングレ?」
カラアゲさんが渋い声で聞く。聞いたことないモンスターらしい。
「知らないの?見た目は人間そのもので、仲間同士で勝手にチーム作っててさ、チーム同士で勝手に喧嘩してんの。近くを通りかかる他のモンスターにも問答無用に攻撃するほど好戦的だし、同じハングレ同士でも違うチームなら問答無用に攻撃してる。勇者みたいなヒョロいやつ、拉致られて監禁されるかもよ。」
そう言って私を指さす。女ってバラしてなくてよかったぁー。
そんな私の世界の不良みたいなモンスターがいるなんて!
「まぁ、アヤメはオレとカラアゲさんが守るから平気っしょ!」
なんてナポリタン言ってるけど、本当に平気?信用してもいい?私喧嘩とか無理だからね?
あ、でも魔法で一発かな?
そんなことを思って占い野郎が居る場所から立ち去ろうとすると、後ろから衝撃の事実が告げられた。
「ハングレには魔法が効かないからねー。」




