第三稿その4
食堂に着くとそれはやってきた。
最初に思ったのは、やっぱり。だった。
村にドラゴンがやってきたのだ。
食堂の外に出るとドラゴンは酒場の近くにいることが分かる。
真っ黒い巨大なドラゴンだ。
ここから魔法は届くのだろうか?
そう思って魔法を発動してみるも、やっぱり距離的に届かない。
酒場にはカラアゲさんがいる。
そして私が描いた通りならば…
「カラアゲさんっ!」
ドラゴンの近くまで走ってきた私達は、ドラゴンのブレスによって黒焦げになったカラアゲさんを目の当たりにする。
そうなんだ…私がここでカラアゲさんが瀕死の重傷を負うように描いたんだ…
「このぉ!」
正直、怒りがこみ上げて来ないと言えば嘘になる。
私が描いたキャラクターだし、私が描いた展開だけど、一緒に何日も共にしていれば情もわく。仲間意識だって出る。
そんな仲間が目の前で倒されたんだ。
怒らない方がおかしいだろ。
私の全力魔法でドラゴンは消滅したものの、カラアゲさんは生死をさまようことになった。
私のせいだ…
「アヤメ!君のせいじゃない。自分を責めるな。」
泣き崩れる私をナポリタンがそっと優しく慰めてくれた。
ほらね?見た目はあれだけどナポリタンもいいやつなんだよ。




