第二十七稿その2
私は一度砦まで下がった。
体力的にも気力的にもちょっとしんどかったし、少し休みたかったからだ。
パクチー君はと言うと、シーナルに見逃されたのが悔しかったのか、前線で暴れてどんどん前線を押し上げている。
今ではこの砦から前線まではかなりの距離がある。
「だいぶ掌握軍の土地を解放したんじゃない?」
バジルちゃんがなんだか威張ってる。
「このままだとここの砦もあまり意味を成さないんじゃない?」
確かにバジルちゃんの言う通り、ここまで前線が押し上げられちゃってたらここの砦もあまり意味がない気がしてくる。
「ここまで力が突出してるとは思わなかったわ~。これなら掌握軍の拠点を奪っちゃう方が速いかもね~」
クレソンちゃんがのほほんと言う。
掌握軍の拠点とここの砦を結んじゃえば、そこまでのラインは私たちの領土ってことになるもんね。
戦国時代とかの城を奪う感覚に似てるかもね。
「可能ならどこかの村とか街を解放したいね」
と私がクレソンちゃんに言う。
「そうね。そうすればその村や街の人たちを戦力としてカウントできるもんね」
さすがクレソンちゃん。私の意図をしっかりと理解してくれている。
まぁパクチー君がはらいせとはいえ、とことん攻めてて攻めれてるなら問題はなさそうだし、今の内に領土を拡大するのはありかもしれないね。
「念のためにパクチーが出すぎないように注意しつつ、パクチーのところまで兵站をしっかりと繋げましょ」
そう私が言って、バジルちゃんとルッコラ君はパクチー君のところまで走って行った。
私はクレソンちゃんと一緒にとりあえずここの砦を強化することにした。
「ところでクレソン。なんか凄いこと思いついちゃったとか言ってたけどそれはもういいの?」
そういえばと思い出して私が問うと、クレソンちゃんがにやりと笑った。
「ここの砦を強化してることでクレソンのその計画はどんどん実行されてるよ~」
クレソンちゃんの計画とは一体なんなんだろ?
「もしも掌握軍の村とか拠点を奪うことができたら、もの凄く大きなものができるわよ~」
目をキラキラさせてるよ。
クレソンちゃんは一体何を考えているんだろう?
そのうち分かるよ~。とか言いながらルンルンで砦の建設を進めてるし。何だか怖いよ。




