プロローグ
shiyushiyuです。
今度はラノベ作家を夢見る主人公が自分のラノベの世界に転生してしまうお話です。
自分が描いたラノベの世界なので先の展開が丸わかりで、ドキドキもハラハラもしない!
そんな世界で主人公アヤメは少しずつ成長していく……?
お金が……なぁーい!
皆さんはそんな時どうしていますか?
働く? 親や恋人から貰う? 知人に借りる?
まぁ妥当な線だね。
でもさ、やっぱり働かずしてお金が稼げたとしたらラッキーだと思わない?
ギャンブルで勝つとか宝くじに当たるとかさ。
もちろんそれが夢のまた夢だってのは知ってる。
だからこのくそみたいな人生を一発逆転目指してライトノベルを書いて、売れないかなー、書籍化確約しないかなーなんて夢みてる人が大勢いるわけだよね?
まぁ何にもしないヒキニートに比べたらいくらかマシかもしれないけれど、やっぱりそれも夢のまた夢って気づいてちゃんと仕事している人がほとんどなわけで、私みたいに相も変わらず売れない日の目も見ないラノベばっか書いてる人はほんの一握り。
でも私はちゃんと小説を描くって仕事してるしヒキニートとは違う! 言うなれば自宅警備員。JKだ! いやそれも違うか。仕事してるし。
お金? はないよ。
バイト? しないよ。だってそんな時間あったら小説描くし。
小説の執筆スピード? 週に1話描き上げればいい方じゃないかな? あ、一話ってのは一章とかじゃないからね? 区切りがついたところで投稿してるからさ。
1日のスケジュール? だいたい昼までは寝てるかな。夜行性だしね。夜の方が執筆がはかどるんだよ。起きてから朝ご飯食べて、え? 起きてからのご飯だから何時に食べても朝ごはんっしょ? んで、テレビ見ながらちょっと休憩して。え? だって食後急に仕事したら体によくないじゃん? 運動と一緒ね。それから情報を仕入れるために雑誌読んだり漫画読んだりゲームしたりテレビ見たりSNSしたりして、小腹がすくのが3時くらいだからおやつ代わりのお昼を食べる。
え? ご飯はお母さんが作ってくれるよ? 私が仕事してるのちゃんと知ってるしね。たまにバイトでもすればとか言われるけど、そーゆー時は聞こえないフリしてる。
親のスネかじり? 私が? 全然違うって。ちゃんと仕事してるもん。世間がまだまだ私の才能に気が付いてないだけで、私の小説が売れれば今までの生活がガラリと変わるし、むしろ逆にうちの親を援助してあげられるしね。そのための期間だから今は。
何だっけ? あぁスケジュールか。お昼食べ終わったら、また情報収集のために、雑誌読んだり漫画読んだりゲームしたりテレビ見たりSNSしたりしてるよ。
やっぱりね、情報収集は大事だと思うの!
そしたらだいたい夜ご飯になってるから食べて、また情報収集してお風呂入ってまた情報収集して、日付が変わるくらいに小説を描く感じかな?
眠い時はこの時に寝ちゃう時もあるし起きてられる時は、朝の5時くらいまで起きてる時もあるよ。
まぁ仕事のメインはなんと言っても情報収集だね!
さてと……今回の小説にはどんなコメントが来ているかな?
「はぁ? もっと文章力を磨いた方がいいですって? 私の文章力が分からんのか! 評価1? つまらない? わざわざそんなことコメントに書く?」
はぁー。みんな私の才能に嫉妬してるのかしらね。
「いっそ。本当に異世界転生でもできたらいいのに……なぁーんてね」
ん? 何か光ってる。
あぁ確かお父さんが買ってきた、願いが叶うお守りとかいう胡散臭いやつだ。
光ってるってことはご利益でもあるのかな? まぁダメ元でいっか。
「小説がヒットしますように!」
なーんてね。
………………
…………
……
え? ここは?
さっきまで自分の部屋にいたのに……
何で急に見知らぬ世界になってるの?
「願いが叶うお守り……私、異世界転生したいって確かに願った!」
どうやら私は異世界転生してしまったようだ。
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