表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/7

[第6話] 対策

「 はぁー今日は学校かぁ~」


目覚めて早々ため息をつく。

学校は苦手…というわけではないけど私は朝が弱い。

顔を洗っても目が覚めた気がするだけでちょっとしたら眠くなるし

朝は眠くて頭が回らない。

ついついボーっとしてしまうせいで先生に怒られるのはもはや日課といってもいい


まあそれでも授業を受けないのはまずいから受けるしかない。

しょうがないので部屋着を着て、最低限の身だしなみを整えて部屋をでる。


ドアを開けると目の前にマリアさんが立っていた。


「 あれマリアさん。どうしたの?」


「 エリアさん出てくるの遅いなぁって思って丁度呼びに行こうかなって思ってて、ドアの近くにいたらいきなり開いてびっくりしちゃいました。」


「 あーそういうことね。今日ちょっと眠くてベットの上でボーっとしてた(笑)」


「 寝坊とかじゃなくて良かった。エリアさん毎日朝眠そうにしてるから…」


「 さすがの私だって寝坊はしないよ!眠いけど!」


マリアさんと一緒に食堂へ向かう。

マリアさんは約2年前に私が寮生活を始めたときからずっと隣の部屋にいる同級生。

おっとりした性格で面倒見が良くて学校の後輩からも慕われている人だ。

私もいくつかお世話になってたりする。


「 そういえば昨日のお昼過ぎに魔障計がおかしくなったことについてなんだけど…:」


マリアさんが話を切り出す。

結局原因はメイちゃんだったわけだけども。


「 あの後、クレイさんに伝えようか迷ってたら魔障計の値が元に戻ったから結局伝えてないんですけど、エリアさんは伝えたほうがいいと思う?」


「 うーん…まあ魔障計の故障か何かじゃないかな?別の魔力に反応したとか?」


「 やっぱりそう思いますよね。じゃあ伝えなくても大丈夫ですね。」


よし、作戦は成功みたい。

実は昨日、メイちゃんについてくる魔障を何とかできないか色々試してたんだよ。

このままメイちゃんをここらへんに居続けさせると、いろんなところで魔障計が変な挙動になっちゃうしね。




~昨日の夕方~


夕食前、メイちゃんと一緒に魔障をどうやって魔障計に感知させないかを考えていた。

メイちゃんにはとりあえず遠いところまで一時的に離れてもらっていた。


「 さてと…どうやって魔障計を反応させないかだけど…どうしたらいいのかなー?」


「 そもそも魔障計ってどんな仕組みだ?そこがわからんとどうしようもないな。」


試しに魔障計を少しだけ分解して中身を見てみようとしたら、

なんとか内部構造をみることはできたけど、構造が複雑すぎてどうやって計測してるか全くわからん。

本とかに載ってないかなって思って、学校の図書館に行って探してみたけどそれらしい本は無かった。

どうしようか迷ったので、ダメ元でメイちゃんに念話で聞いてみた。


「 メイちゃん? すこし聞きたいことがあるんだけどいい?」


「 いいよー! 」


「 メイちゃんの友達のことなんだけど、どうにかして連れてこれないようにとかってできる?」


「 うーん… ずっといっしょだからわかんない…」


まじでどうしようかな…

魔障計に引っかからずにする方法…

そういえば魔障自体はそこら中にあって濃度が高くなると危険ってだけだったはず…

ってことは濃度をできるだけ薄くすればメイちゃんの魔障を魔障計が感知しても違和感ない?

メイちゃんに聞いてみよう。


「 メイちゃん! お友達に「とっても広く広がることってできる?」って聞いてみてほしいんだ。」


「 わかった!きいてみるね!」


今まで念話、人形操作をやってのけたんだからこのくらいの頼みは聞いてくれるはず…


「 できるって!やってもいい?」


「 できるのならお願い!」


「 わかった!」


返事が返ってきてからしばらくするとメイちゃんから念話が届いた。


「 できたって! 」


「 おー! ありがとう!メイちゃん戻ってきていいよー!」


「 わかったー!」


その後メイちゃんが戻ってきて人形に憑依しても、特に大きく魔障計に変化は見られなかった。


「 メイちゃん。お友達はいまどこにいるとかわかる?」


「 うん? えっとね…なんかおおきなひとがたくさんならんでるところとか、きれいなおはながたくさんあるところ!」


答えられると思って聞いたわけではないんだけど思ったより具体的に返ってきてびっくりだ。

魔障が見ている景色も見られるのかな?

というか「大きな人がたくさん並んでる」ってのは多分学校付近にあるマルディス遺跡の石像たちかな?

それと「綺麗な花がたくさんあるところ」は多分学校の端っこにある庭園のところか

かなりの範囲まで広がったな、大体直線距離で…1kmぐらいかな?

これだけ広ければ魔障計にも引っかからないだろうし

我ながら名案かもしれん。(実際にやったのは私じゃなくて魔障だけど)


~~~~~~~


朝になったら元に戻ってたりとかしてるかなとかって思ってたけどそういう心配はしなくてよさそう。

やっぱり魔障有能だな。私もほしい。

メイちゃんに頼んだらちょっと分けてくれるかな?




………なんか危なそうだからやめとこう。

なんだかんだ言って自分の魔力が一番ってね。


マリアさんと話しながら食堂につき、

いつも通りご飯を食べて、空腹を満たして授業を受けるのだ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ