表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
90/441

(霊)混浴


俺の地元には温泉地が点在してて公営の露天風呂もあったりする


今は整備されて夜中には入れなくなったけど昔はよく真夜中に入りにいったりしてた


その露天風呂は川を挟んでホテルが建ち並びそっち側から見下ろしたら丸見えになる


ちょっと勇気もいるんだけど解放感もぬるめのお湯も良い感じで更に混浴(!)


まぁ女性が入ってくるなんて滅多になかったし入って来ても母親以上の…みたいな感じ


ある日また浸かりたくなって友人数名と車で向かった


駐車場(全く違う施設の)に車を停め川沿いの小路を懐中電灯片手にトコトコ歩いてやっと到着


料金箱(当時はセルフ精算だった)に小銭を入れ、ホテルからは丸見えの脱衣場で真っ裸に


こんな時間(多分2時過ぎ)だから誰もいないし湯けむりで全体はよく見えない


皆でのんびり湯に浸かって談笑してたら湯船の端の方に人影があった


「こんばんは~」


話しかけて振り向いたのは多分30代前半の女性だった


「すいません、気付かず騒いで…煩かったですよね?」


と謝るとニコッと笑って背を向けてしまった


次の瞬間「おい!○○!大丈夫か!!」と激しく体を揺さぶられ名前を連呼されていた


どうやら湯船に浸かって少ししたら俺が静かになり呼んだら白目を剥いていたらしい


逆上せたのか?と聞かれたが湯船に浸かって5分も経ってない


まぁ単に気絶してたんだろ?的な謎解釈で露天を満喫し帰路についたんだけど


あの女性は俺しか見てなかったみたいで欲求不満クンの称号を頂いた


よく考えてみれば深夜一人で入るには無用心だし思い返すと日本髪を結っていた様な


因みにその露天風呂、温泉街が寂れる前は仕事上がりの芸者さんや仲居さんが利用していたそうな


怖いとも思わなかったし綺麗な人だったし眼福って事でとりあえず納得させた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ