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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(人)ボイラー


心霊体験じゃないがゾッとした話


母方の生家は田舎の少し大きめの所謂旧家みたいな佇まいだった


母屋の他に離れが二棟、元馬小屋の倉庫が一棟と倉が一つ

母屋と離れは給湯の為にボイラーを使っていた


二十歳過ぎに久しぶりに泊まりに行ってなかなか寝付けなくて読書をしていたら


朝方ボイラーが点火する音が聞こえた


(こんな早朝に誰か風呂でも入ってるのかな?)


とあまり気にも留めなかったのだが翌朝婆ちゃん達に聞いても誰も使ってないとの事


ボイラーを使うには台所のリモコンか風呂の入り口にあるスイッチを入れないと動かないので

おかしいな?とは思ったがその日はスルーした


その晩、というか明け方近くにまたボイラーの点火音が聞こえた


(やっぱり誰か使ってるよな?)


と思って今度は外に出てみた

すると誰もいない筈のもう片方の離れの風呂場に明かりが点いている


気になって離れに向かい風呂場の入り口で「誰か入ってんの?」と聞いたが返事がない


「誰だよ?開けるぞ!」


と風呂場のドアを開けたら知らないオッサンが湯船に潜水してた


そこからは大事だった

俺の怒鳴り声を聞いた母屋の親戚が事情を飲み込んで通報


オッサンはパンツとシャツだけ着させられてパトカーで連行された


後に分かった事はそのオッサンは以前近所に住んでいた元地元の人で


就職で都会に出たは良いが辞めて無職になりホームレスに、実家は両親が死んで遺族が更地にしてしまっていた


それを知らないオッサンは親に助けを請おうと帰郷したが家も土地もなくなっていたらしい


文字通り路頭に迷った末(俺の)婆ちゃん家に空き部屋があるのを思い出して潜り込んでいたらしい


驚くのはオッサンが潜伏してから数ヶ月経っていたのと食料も僅かではあるが金も拝借してた事


幾ら呑気でも若い連中(母の弟家族が同居してた)もいたんだから異変に気付けよ、と思った事件だった

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