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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(霊)駐輪場に佇む人影

定期的に通う様になった大学病院、落ち込んだ体力では駐車場から入り口迄の距離が辛い時があって体調がマシな時はバイクで通う時がある


バイクだと入り口に近い場所に停められるので重宝しているのだが棟と棟の間にある駐車場にはちょっと気になる存在がいる


それは「人影」


男か女かも分からない、若いのか老齢なのかも分からないのだが人の形をした影が駐車場の奥にいつもいる


勿論実体もないので気付かない人が殆どなのだろうが残念ながら一度認識してしまった俺には毎回視えていた


増改築を繰り返す大学病院だし人の出入りも激しいだろうから看護士さんに聞いても首を傾げられておしまい

何だかモヤモヤだけが募っていたのだが最近復職したおばさん看護士と仲良くなったのでそれとなく聞いてみたらある事が判明してスッキリした


かなり前、自らの病気に絶望した女性が飛び降りて命を絶った事があったらしく場所を聞いたら丁度今の駐輪場の辺りらしい


昔は駐輪場はなく隣の棟もなかったそうで彼女は病院入り口の脇にある植え込みに落ち気付かれずに翌日発見されたそうだ


そこまで聞くと祟られたり憑かれたりしそうな気もするがその人影は毎回同じ場所辺りにボンヤリ存在するだけで特に何もして来る気配もないので視えてないフリをしつつバイクを置いている


恐怖より少し少しでも歩く距離を詰める事を優先させる俺は友人達に苦笑いされている

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