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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(謎)集団催眠?

俺が小学生の頃、全校生徒の間でコックリさんが大流行した年があった


皆が休み時間に集まっては例の紙に10円玉を置いて霊を呼ぶ

教室内でもあちこちで行われ皆がワーキャー騒ぐので見かねた先生が時々突入してきては叱られる事態が起こっていた程だった


そんなある日、クラスの女子達がいつもの様にコックリさんを始めた

俺は当時からそういう怪しげなモノに興味はなく他の男友達と校庭に出てサッカーとかで遊んでチャイムが鳴る前に教室に戻って来た


すると教室内が異常な興奮に包まれているのに気付く


「あがっ、あがっ!」


コックリさんをしていた女子の一人が床に転がって体を仰け反らせている

他の女子はその光景に恐怖を感じたのか悲鳴をあげたり慌てて先生を呼びに行ったりしている


(…どういう事?)


校庭から戻って来た男子生徒(俺を含む)全員が恐らくこう思っていただろう、誰も意味が分からず呆然と突っ立っていた


数分後職員室から駆けつけた先生が床に転がっていた生徒を抱き抱え保健室へと運んで行き

その日の午後の授業は取り止め、他の先生から事情聴取の時間になってしまった


クラスの約半数(男子生徒を除く)は当時教室内でコックリさんに興じており中でも5人程の女子が件の女子と同じグループでコックリさんをしていたそうだ


その証言を纏めると━━━━


・いつもの様にコックリさんを呼ぶと突然白いモヤみたいなモノが現れた

・そのモヤが件の女子生徒に吸い込まれた途端椅子から転げ落ち体を硬直させた


そうでその光景は同じグループの女子生徒全員が目撃したらしい


そんな証言を先生が認める筈もないのだが残った女子生徒達は頑なに意見を曲げず平行線となった所で終業時間となりそのグループの女子生徒達以外は下校する様に指示されたのだった


翌日、翌々日とクラス中でその話の詳細を聞こうと盛り上がったのだが先生達はパニックを恐れたのかその話題をする事を固く禁じたので思ったより騒ぎが広まる事もなく週末を迎え

週明けには倒れた女子生徒が普通に登校して来た事で件の一件はクラス内でもタブー扱いとなって次第に沈静化していったのだった


勿論というか後日緊急で朝礼が行われコックリさんの全面禁止と万が一見つかった場合の処遇等を話され生徒達も何となく危ない遊びと認識していたのか学校内のコックリさんブームはあっと言う間に過ぎてしまった


結局一切が謎だった件の一件はかなり後になって一種の集団催眠によるパニックとされ保護者間にも説明があったそうだ


第三者的な説明しか出来ないこの話を何故書き記そうと思ったのか?

それは俺が時々目撃したモノが例の「白いモヤ」だったからだ


恐らくあれは本当に「何か」を呼び出してしまっていたのではないだろうか?

今となっては全く不明だが多分呼ぼうとした気持ちの塊に何かが吸い寄せられて現れたんだと思っている


勿論毎回ではなかったし俺の見間違い、という可能性も加味した上でコックリさんという怪しげな遊びは遊びでやって良いモノではない、と明記しておく

そう言えば前に中学の時の同じ系統の話を書いた記憶が…?

投稿したかは忘れたけどしてなかったらいつか書こう

要は…懲りないって事かな?

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