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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(謎)エキストラ

若い頃、Vシネマだかの撮影で友人がエキストラ出演した事があるらしい


友人と数名のエキストラ達の役どころは深夜の住宅街でこれまたエキストラの女性を拉致して車に詰め込もうとして主役達にボコられるというちょっとセリフもある役だったそうだ

友人達はバンに乗って待機、助監督のキュー出しで路地に車を滑り込ませ女性を拉致する

何回かやり直しがあったもののそれほどトラブルもなく撮影は終了したそうだ


その撮影現場は基本取っ払いの現金支給だったみたいで友人達も身支度を済ませるとスタッフの下に行き出演料を貰いに行く

出演時間より待機時間の方が長かったせいで他のエキストラさんとも仲良くなって皆でワイワイしながら出演料を受け取りに行くと

スタッフが何度も首を傾げている


「何かおかしい事でもあったんですか?」と友人が聞くとどうも出演料の入った封筒が1つ余ってしまったらしい

出演前には参加希望者に軽い面接と選ばれたエキストラ達には誓約書を書かせてから出演させているので余るのはおかしい、と言うのだ


友人達は皆で顔を見回して数を数え出したのだが確かにおかしい

8人乗りのバンに確か5人で乗っていた筈なのに今は4人しかいなかったのだ

友人達はいる筈のもう1人の顔や容姿を思い出そうとしたが誰も覚えていなかったらしい


結局訳が分からないまま現場は現地解散したそうだがいた筈の5人目のエキストラは後でDVD化された映像にも映っていなかったそうだ


「てか俺達の出演シーンごと全部カットされてたんだけどな」


…別の意味でも幻のVシネマとなっている

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