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『奇憚(きたん)雑記』  作者: とれさん
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(人)呼び込む人

仕事柄色んな人を見てきて思った事を書き記しておこうと思う


結論から言わせて貰うと「不幸だ不幸だと自分を評する人は更に不幸を呼び込む」様になる


この件は受け様によって様々な意見はあるだろうが少なくとも俺の聞き齧った限りに於てかなりの確率で当たっていたりする


その中でも特に印象深かった一人の話をしようと思う


彼女は口癖の様に「ツイてない」みたいな事を言う人だった

普段からネガティブな発想なので少し位の幸運が来ても感じる事が出来ない位自らの境遇を悔やんでいた


就く仕事就く仕事長続きせず場所も転々とし、男性に恵まれず遂には母親が倒れ介護の毎日を送り日々に疲れ果てていた


俺が出会ったのはそんな頃で余りのネガティブ発言に慰めても立ち直る術を見出だせなかったのだろう

後に彼女の母親が亡くなって直ぐに後を追う様に病気に掛かり他界してしまった


彼女の知り合い達は彼女の事を話す時は必ず彼女がいた境遇を絡めて話し何か一つでも支えがあれば彼女の人生は違ったモノになっていたかも知れない、と語る


でも俺はこう思う


彼女は無意識だっただろうが不幸を呼び込んでいたんだろうな、と


楽観的な俺からすると何か不幸が降りかかってもソコで一つ希望なりを見出だして抜け出そうと足掻くが

彼女は降りかかった不幸に抗う事もせずずっと溜め込んでいる様に思えたからだ


それからはもし似た境遇の人に出会ったら必ず何か一つでも希望を見出だす様に諭したりする様になった


不幸が不幸を呼び込まない様に


そんな彼女、俺の高校時代の先輩が他界して十年になる


彼女と同じ人が現れない様にこんな場所で書き記しておいた

同じ気持ちの人がこの話を読む事は万分の一もない事は承知の上で

だからこの話を読んで共感を得た人は考えて欲しい


万分の一の確率でこの話と出会う事自体が奇跡でこれを機会にご自身の境遇を見直してくれる切欠となってくれる事を切に願う


幸せも考え方次第では同じ様に呼び込む事だって出来るのだから。

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